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崩れる 9
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単に人という存在に興味を持ったことはある。哲学的な理論とおなじで人はどうして〇〇なのか、と言った意味だ。
何故αやβ、Ωがこの世に存在するのかを疑問視したことだってあった。
どんなものか興味があり、βやΩを抱いた事も少なくはない。
でもここまで誰かに執着心を抱いたことはなかった。
(まぁ、無理矢理手に入れても面白くないよな。)
鷹司はもう1度深いため息をはき出すと、静かな寝息が聞こえたのを確認し、少しだけカーテンを開ける。
ベッドでは落ち着いた馨が気持ち良さそうに寝息をたてながら眠っていた。
(単純なヤツ。)
そう思ったが、それもまた可愛いと思う自分がいた。
鷹司は静かに近づきその頭を優しく数回撫で、布団を掛け直してやる。
「じゃあな。」
踵を返し、保健室を出ると保険医を探しに職員室へと戻った。
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