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109 ココの過去10
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遙side
淡々と話を進めていくココ。
こんなに酷い過去を隠していたなんて、これっぽっちも感じなかった。
いや、感じさせないようにしていた?
こんなピュアで可愛い、俺をいつも癒してくれる…
大好きなコイツを…。
クソっ!!!
なんかとてつもなく泣きたくなった。
「は、はるぅ!?」
急に抱きしめられ驚いたようすで、俺の顔を覗き込もうとする。
「悪い…。こういう時慰めたりするもんだろうけど…
それより、俺に出会うまでにココに触ったヤツが…中を掻き回したヤツがいるって思うとすっげー腹立つ…。」
「ハルそんなこと言わないで…?」
「俺の腹の中ドロドロのグチャグチャ…今の俺カッコ悪ぃ…」
ココの肩口をしょっぱい水が濡らす。
ココの前で泣いた事なんてないかもしれない。
「泣いてる…?」
「うっせ…塩水が出てるだけだっ」
「何それ…それって涙って言うんだよ?」
ココの手が俺の背中に回って力いっぱい抱きしめてくれる。
「辛い事…言えて良かった…」
「全部言ってないだろ。俺が話中断したけど…」
「もう良いんだよ別に…。ハルがこうやって代わりに泣いたり、怒ったり、悔しがったりしてくれ…ら。」
途中で、ココの声が震え始め俺の服がジワリと濡れて、それがどんどん拡がって行く。
「お前も泣いてるじゃねぇか」
「うるさいなぁ…ぐすっ、ぐすっ」
小さな子をあやすようにして、体をゆすって背中をさする。
どんどん愛しさが増して、体を重ねれば重ねるほどコイツを手放したくなくなって、どんどん依存していく。
逆に俺がコイツ無しじゃ生きていけないかもしれねぇ。
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