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111 伝えたいこと
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ココside
ハル…。ちゃんと最後まで話せなかったよね。
でもね、それからね?
ちゃんとレオは来てくれたんだ。
オレを買うっていう口実で。
でも、でも…眠らされて、あの小さなトンネルの所に置き去りにされてた。
ほんとに聞こえたかどうかも分からないけど…
眠らされてたから、もしかしたら夢の中の話かもしれないし証拠ないけど、
『きっと、お前に似合う最高の相手が現れるはずだ。
お前を最高に幸せにしてくれるヤツがな。
今度出会うときは、そのお前を幸せにしている大切な人と現れてくれ…』
って微かに聞こえたレオの声が気がするんだ。
もう一度会いたい気もするけれど、嫌なことがまた呼び起こされそうで会いたくない。
会うのが怖い。また引き戻されそうで…
カラダは初めてじゃなかったけど、キスはハルが初めてだった。
満たされる感覚を味わったのも初めてだったし、死ぬほど気持ちいいえっちは生まれて初めてだった。
何を取っても全てハルが初めてなんだよ。
だからハル、もう泣かないで…オレは、笑ってるハルの顔が一番好きだよ。
オレも、もう泣いたりしないから
ベットの上では別の意味で啼くだろうけど。
今がとっても、とっても幸せだから。
幸せすぎて感覚がおかしくなりそうだよ…。
でも、それがとっても嬉しいんだ。
どこへも行かないでね、ハル…。
────────────────
一日中抱き合って疲れて果て、ふたりしてベッドに横になっていた。
「はる…好き。」
心の中で思ったことが口から出ていたようだ。
パチリと開いた目に驚いて目を見開く。
「どうした。眠れないのか?」
寝てると思ってたのに、何だか恥ずかしくなって来た。
「んーん。大丈夫だよ…?」
「ココ、こっちおいで。ぎゅぅ……するか?」
「ん…ぎゅぅ……っ」
少し照れくさそうに言ってくれる言葉が嬉しくて、もぞもぞとハルの温かい胸元に潜り込んだ。
「あったかい…ね、はる」
「ん?どうした?」
「ちゅー…したい…」
「キスしたらちゃんと寝るんだぞ」
こくんと頷いてそっと目を閉じた。
すると、柔らかい感触が訪れて深く甘い口づけのあと、だんだんと眠気が訪れていつの間にか眠ってしまった。
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