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ガタンと大きな音を立ててリビングに入ってきたのは金髪長髪の青年。
青年は盛大に息切れをし、髪を乱しながらも、ソファーに腰かける母に向かって叫ぶように宣言した。
「母さん、俺..............勇者になるわ。」
.....何故こんなことになったのかは、約二時間四十六分以上前に遡る───..
***
有栖(アリス)はいつものようにボケッと授業を受けていた。
意識の半分はダルいなぁ。などと考え、もう半分は微睡みかけている。
教科も丁度現国で、昼寝にはもってこいの...否、むしろ昼寝の為に有るような教科。
クラスメイトの半数以上も、睡魔に襲われ、そして負けていた。
だがしかし。
これは仕方ないとも言えよう。
授業中の睡魔というのは、一度自覚してしまったらもうあの頃には戻れない。
そのままズルズルと夢に引き込まれていくしかない。
それに加えて心地いいテノールの子守唄........(という名の教師の説明)
これはもしや、教師が「眠いなら寝ていいよ」という気持ちを言外に訴えているのでは...!?
それならば眠るしかアルマーニ。
折角の恩恵を無駄にするわけにはいかぬ。
「......おやすみなさい」
バレないように小声で呟いて、机に伏せるようにして眠りの体勢を取る。
前髪が少し鬱陶しいけど、だからっていちいち退けるのも面倒くさい。
俺はそのまま眠気に抗わないことを決めた。
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