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公園 (優side)
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……はぁ……
勢いで飛び出してしまった…
時刻は23時。
さすがに公園内は暗くて人もいなかった。
てかアホだろ俺、靴ぐらい履いてこいよ!
夢中で走ってたから気づかなかったが、公園に着いてから気づいた。
さすがに裸足で全力で走ったら怪我するわ…
足の裏が痛くて歩けん…
とりあえずベンチに座った。
街灯の白い光が自分をやんわりと照らす。
翔が二重人格だったなんて…
16年間ずっと一緒で知らんこともないもんだと思ってた。
まあ翔自身も知らなかったんだろうけど。
「…翔…」
翔は今、どうなってるのだろう…
俺と鏡の会話は聞こえているのか?
それとも眠ってるような状態なのか?
そもそも二重人格についてよく知らなかった俺があれこれ考えたところで答えが見つかるはずもなく、埒が明かなかった。
鏡と…話すしかないか…
全ての疑問が解決するかはわからないが、それしか方法がなかった。
それにしても家出なんて、我ながらガキくせえな…
一緒に暮らしてるんだし、いつまでも鏡から逃げられる訳はない。
鏡が言ったことが本当なら、ほっといても勝手に翔に戻るわけじゃないんだし…
とりあえず帰って、
…まあ鏡と話してみなきゃな…
そう決めて、切れて血が出てる足を気遣いながら帰ろうとした時、
不意に後ろから声をかけられた。
知らない声だった。
「お、家出か?
こんな時間にこんなところにいたら襲われちゃうよ?おにーさん♪」
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