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学校 3
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「え…なんで?」
「翔は自分が二重人格者だと知らずに16年間生きてきただろ
自分が翔の立場だとして考えてみろ。
自分以外のやつが自分の体操るなんて不安しかねえだろうが。
俺が出てきたとしてもすぐに翔に戻ったとしたらわざわざ不安にさせる必要もない。
…まあすでに一日経って学校に登校しちゃった分、ごまかすのは難しいかもしれないけどな」
唖然としてしまった。
まさか鏡がそこまで考えてると思わなかった…
顎に手を当てて考え込んでた拓哉が口を開いた。
「じゃあ今からでも見せた方がいいんじゃないか?
ごまかすのが難しいのなら今から見せて鏡の中の翔を安心させた方が…」
確かに…拓哉の言う通り、そうした方が翔のためにはいいかもしれない…
俺も同意しようとしたら、鏡が急に顔を近寄せてきた。
ビクッ
う、なんで俺今ドキってしたんだよ!
顔が近づいただけだろ!?
「お前、俺が翔に戻るためにすること、ちゃんと考えてんのか?」
鏡が拓哉には聞こえないように囁いてきた。
あ…そうだった!!
なんでこんな大事なこと忘れてたんだ俺…
「い、いや!やっぱやめとこう!
ほ、ほら、今から見せたとこでどちらにしろ翔は混乱するし!
鏡が翔に戻ってごまかしが効かないようなら俺からちゃんと話す!」
「そうだな、俺のこと、知られないに越したことはない」
「そ、うか…
まあそうだな。
じゃあ困った時は俺のこと、頼ってくれよな!」
「おう!よろしくな!」
ちょうどその時、ホームルーム開始のチャイムが鳴り俺たちは教室に戻った。
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