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海
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その後は日取りなども淡々と決まり、俺たちは海に来た!
「うわあ!すごい綺麗!」
「潮の香りだー!」
「早く行こ!泳ご!!」
急いで着替えて熱い砂浜をダッシュで走り、海に飛び込む。
サンサンの日光で火照った体が海水で冷やされて気持ち良い。
「ああ〜、海なんて本当何年ぶりだろ」
「昔、優んとこと俺んとこで一緒に家族旅行で行ったよね!」
「ああ!小学生の頃な!あれ以来かも」
「二人って本当に昔から一緒だったんだね!」
冷たい水に浸かりながら思い出に浸っていると、女子が話しかけてきた。
「うん、親同士が親友だったからさ!生まれた時から知ってる」
「兄弟みたいだね!いいなあ!」
すると拓哉が俺に近寄ってきて、耳元で囁いた。
「兄弟が今や恋人だもんな〜」
「ばっ…!お前本当そゆこと言うのやめろよ!」
「恥ずかしがんなよ、事実だろ?」
ちくしょう、楽しそうに言いやがって…
こいつに彼女できたら絶対茶化してやる…!
その後俺らはビーチバレーやスイカ割りをしたりちょっと沖までボートで行ってみたりと、海を満喫した。
遊び疲れた俺は、みんなが浅瀬で遊んでる間、浜で休むことに。
海も空も真っ青で、まさに夏って感じだなぁ、なんてぼーっと遠くを見ていると、沖の方で潜っては浮いてを繰り返す人を見つけた。
よく見るとそれは一緒に来た綾瀬美希という女子だった。
なんだか困ったような、焦ったような様子が気になって、急いで彼女の元へと泳いで行く。
「綾瀬さん、どうしたの?」
近寄ってみると、彼女は肩で息をしていてかなり疲れてるのが分かった。
「あ…優くん、いや、あのね、兄にもらった…ネックレスを、落としちゃって…この辺に、あるはず、なんだけど、なかなか、深く泳げ、なくて…」
途切れ途切れにそう言う彼女の顔は真っ青だった。これ以上こんな沖で潜るのは危ない。
「綾瀬さん、凄い疲れてるみたいだし、これ以上は潜って探さない方がいいよ。
俺もちょっと探してみるから綾瀬さんは先に戻って休んでて!
一人で戻れる?」
「え、いや、戻れるけど、悪いよ!そんな…」
「いいよいいよ!俺、まあ得意って程でもないけど結構泳げるし!
それに、大事なものなんでしょ?」
「…うん…ありがとう
でも無理しないでね…!」
「大丈夫!浜まで気をつけてな!」
浜に向かって泳ぐ綾瀬さんの背中を見送り、首にかけていたゴーグルを装着した。
さあて!探しますか!
宝探しをするような興奮を僅かに抱えて、暗い海へと潜った。
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