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「ほんとに理汰くんってかわいいよね」
くすくすと笑いながらマスターの顔が離れて行った。……てか
「かわいくないです‼︎‼︎‼︎」
「そういう所がかわいいんだよ。もーわかってないな」
「は…」
マスターだんだんあたまおかしくなってるんじゃないか…と思いながら首を傾げた。
「あーもう…理汰くんなんでそんな…無防備なの…」
するとマスターは頭を抱えてカウンターに突っ伏した。そして長いため息をついた。
「むぼ…無防備?」
いちいちアクションがオーバーな気がするし、大体さっきからかわいいとか無防備とか、おれは女の子じゃないのに…変なの
ぐるぐる考えていたら、急にマスターががばっと体を起こしておれをじっと見た。そして低い声で。
「…そんなに毎回無防備だと何するかわかんないからね?」
「おっ…おれ何されるんですか…」
「それは……」
次の瞬間、マスターの顔がふとどアップになってそして唇が触れた。俺の唇に。
それでまた次の瞬間には満面の笑みを浮かべて俺に笑いかけていた。
「こんなこととかね?」
「!!!!!!〜〜〜!!!」
なっ、なっ、何なんだこの人!!!!
き、危険!!!!!!
顔がかーーーーーっと熱くなるのがわかった。やばい。
「さてそろそろ帰らないとだめだね。上がろうか」
爽やかにニコッと笑って立ち上がったマスター…
なんでそんなにスパッと切り替えられるの⁈おれいま心臓バクバクしてるのに‼︎‼︎‼︎
大人の余裕ってやつなのか、うわぁああ!
…お、落ち着こう。とりあえず深呼吸して…
「は、はい。帰ります」
おれも動揺してないように見せかけてはやく帰ろう…きっとあたふたしてたらからかわれる…
そう思っておれも立ち上がった。
「…あ、ちょっとまって。もうかなり暗いから送るよ」
……。
「あの、マスター」
「ん?」
「おれ…女の子じゃないんで…」
「あ…ごめんね。気悪くしちゃった?じゃあ嘘つかないでちゃんと言うよ」
「え?嘘?」
「真っ暗で人通りの無い所だったら強引に手繋げるかなと思った」
「………〜〜〜!」
あーーーーー!もうこの人はぁぁぁぁ‼︎‼︎‼︎‼︎
結局、マスターはおれのあとを着いて来て強引に手を綱がされました。
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