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とにかく、着てみた…けど。おそらくマスターのものなんだろう。でかい。悲しい。
確かに、おれは小柄なほうだけど!
こんなだぼだぼなんて悲しすぎる。袖なんて長くて2回折ってもまだ長い。ズボンなんて…もういい。
出よう。こんな格好恥ずかしくて死にそうだけど…
脱衣所からでると、ヒヤリと冷たい空気が触れた。寒い。
リビングはどこだろうとキョロキョロしていたら、光が漏れている扉を見つけた。きっとあそこだ。
ゆっくりその扉を開けると、廊下とは打って変わって暖かい空気を感じた。そこはやっぱりリビングらしい。でも少し狭い。ほんとに一人暮らしの部屋だ。全体的に古い作りだからか、雰囲気が温かい。その空間にマスターがいるっていうのは…なんというかしっくりきすぎ。
「あ、理汰くん上がった?お腹空いてない?」
おれに気づいたマスターがやっぱり優しい笑顔で声をかけてくれた。
「あ、あの…服、洗ってくれてるんですか?」
「ん?うん。濡れてたしね」
「おれ…帰りたいんですけど、やっぱり迷惑ですし」
なんて言えば失礼じゃないかな、とか少し思ったけどいいや。とにかく伝われば。
「なんで?もう遅いし、寒いよ?」
「いや、あのおれ男だし、別に遅くなっても…」
なんだか帰してくれなそうな雰囲気だ…。でも、やっぱり帰らないと。
「おれ、大丈夫ですし」
そう言った途端マスターの目が真剣な色に変わった。
「大丈夫?そんな風にみえないから泊めるって言ったんだよ。それに、そんないかにも弱ってます、って顔でこんな夜中に歩いてたら男だって危ないよ」
さっきまでの優しいだけの口調じゃなくなった。なんか、怒ってる?
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