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おかえり
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「まーくん、しーくん、ただいまぁ~」
鍋に火をつけてすぐ玄関の方から獅音の母さん、紗雪ちゃんの声が聞こえた。
「…おかえり母さん。父さんは?」
「もう蛍ちゃんの家にいるわよ~」
着替えなどの荷物をおいたあと、紗雪ちゃんがキッチンまでやってきた。
「わぁ~!まーくんご飯作ってくれてたのぉ?!嬉しーいっ!みんな蛍ちゃんちにいるから持っていかなきゃね」
紗雪ちゃんは、ふわふわの茶髪の髪に淡いピンクのマキシ丈ワンピースを着ていた。………いつまでも若いな。てか可愛い。
「おかえり紗雪ちゃん。冷蔵庫にもいろいろ作ったやつ入れてるから、獅音と一緒に持って行ってくれる?俺は鍋持ってくから」
「はぁーい!ほら、しーくん手伝って!」
アツアツになる前に蛍の家に持って行ってそこで温めようと俺は鍋の火を止めて、紗雪ちゃんと獅音と料理を持って、隣の家にむかった。
ガチャとドアを開けると中はすでにガヤガヤと賑わっていた。
「みんなぁ~!今日はまーくんが晩ご飯を作ってくれてるわよ~!」
紗雪ちゃんの声にみんながこちらを見た。
「真白!!!獅音!!!ただいまっ!!」
「うわっ!蛍、危ないから鍋置くまで待てって!!母さん!!鍋あっためて!!!ついでに獅音の持ってる料理も!!」
今にも飛びついて来そうだった蛍を止め、母さんに鍋と獅音に持たせていた料理を温めるのを頼んだ。
「「おかえり蛍」」
俺と獅音が蛍にそう言うと案の定飛びついて来た。
「あー!!真白と獅音だぁ!!会いたかったぁ!!!」
「俺も俺も」
そう言って抱きしめ返して、獅音は蛍の頭を撫でていた。それを見た蝶羽が獅音に抱きついてきた。
「ずるーい!!!しーくん、ちよの頭もなでなでしてー!!」
「…ハイハイ……おかえり蝶羽」
えへへー、とだらしなく笑う蝶羽は中3のマセガキの俺の妹。獅音が大好きでこの通りって感じだな。
「あ、お兄ちゃんもいたの?ただいまー!」
ついでみたいに言いやがって!!俺は獅音のおまけか!!!!
「おかえり!!!そう言えばお前、手紙見たぞ!!字もっと綺麗に書けねぇのか!女のくせに丸っこい汚い字書きやがって引いたぞ!!!」
「ひっどーっ!!ホントお兄ちゃんって女心分かってないよね!!あれはわざと丸く書いてるんですぅー!!ちよだって本気出せば綺麗な字くらい書けるもんねっ!!お兄ちゃんのバーカ!!!」
獅音に抱きついたまま、腕の隙間から俺に向かって舌を出して中指を立ててきた。………チッ…こいつ腹立つ妹だなオイコラ。
「まぁまぁ、そのへんにしとこ?せっかく真白が美味しいご飯作ってくれたんだから早くみんなで食べようよ!!」
蛍の一言で俺達も席に座って、ヨーロッパに行ってたみんなのおかえりなさい会をした。
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