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「……っんぅ…んはぁ………んん……しお、ん…」
少しだけって言ってたけどもう長いことちゅーしっぱなし。
2週間以上もキスしてなかったし、少しだけって思ってたけど、2週間も触れたりキスしたりしなかったら、ちょっと触れられるだけもドキドキすんのにキスなんてしてしまったら脳みそが蕩けてしまいそうな感覚になって…身体全部がゾクゾクして…もう理性なんて言ってらんなくて…止まらなくなってしまった。
はじめはチュッと音を立てるような短いキスだったけど、だんだん深くなって今はゆっくりした長いキス。
獅音の舌がゆっくり口内に入ってきて、上顎や歯列をなぞってくたびにゾクゾクする。舌を絡めるのもゆっくり味わうようにキスされて腰が砕けて蕩けそうになる。
……少しでもちゅーするとこれだ……もっと…って思っちゃって、自分から獅音の首に絡めた腕を外せない。ちゅーすんの恥ずかしいけど、獅音をこんな近くに感じれて嬉しくて、優しいキスしてもらってふわふわした気持ちになって……こいつだって俺の腰に手をまわして支えて、大事なものを扱うような優しいキスして………俺もこいつもどうしようもないな……俺なんてあんなに嫌いだったはずの相手をもう嫌いになれなくなってんだもん………ほんとどうかしてるよ…
「んっ……んぁ…ん………はぁ…」
ちゅっと音をたててやっとお互いの唇が離れる。
「……………………顔真っ赤じゃん…」
俺の髪を撫でながらこんなこと言うお前だって耳赤いのバレバレですけど……
「………うるせぇ黙れカスが……少しって言ったのにおまえが全然止めないからだろ…」
「……………お前が首に絡めてる腕離さないからだろ……離せよ馬鹿マシュマロ」
「……………お前が腰にまわしてる手離さないからだ……お前が離せばいいだろカスライオン」
「…なんで俺なんだよ。てか前から思ってたけど、カスはひどいだろ、カスってなんだよ。…ちょっとカスはやめて」
「…そう言うならなんで俺なんだよ。やだ。カスはカスだよ。カスでもありがたいと思って俺を崇めろよ」
「「………………死ね!!!!!!」」
俺は獅音の首に腕をまわしたまま、獅音は俺の腰に手をまわしたまま、こんなくだらない言い合い…………
………な?………ほんと俺たちどうしようもねぇよ………あーーもーー…好きすぎてマジ困ってる……………って………おえぇっ…俺キモいってば…やめよやめよ…
「……………なぁ…もう一回チューしたい…だめ?」
俺が一人でごちゃごちゃ考えていると、獅音がもう一回ちゅーしたいって……言って、きた…んだ、け、ど………
………とりあえずこいつ殺そう。うん。首斜めにコテンってやって、だめ?とかもう殺すしかないよ…。こんなのは可愛いお!ん!な!の!こ!がやることであってイケメンのお前がやっても………か、……わい………く……っな、い……こともなくはないことはないです。はい。
………………あぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁあ!!!!!!!!!!もう!!!!なんなのこいつ!!!!死んでぇぇ!!!!頼むから死んでよぉ!!!!でないと俺がこいつに殺される!!!!!
………もう一回…とか、もう……ダメだってば………
「…………もうダメです。可愛く頼んでもだめです」
「………俺はしたい」
したいとかしたくないとかじゃないのよ!!!!そんなん俺だってしたいわボケ!!!!そうじゃなくて!!!
「だめなもんはだめ!!……だってまたちゅーしたらその次もまたしたくなる……か、ら……だめ…」
あぁー!!!くそが!!!恥ずいわ!!!!なんで俺がこんなこと言わなきゃいけないだよ!!!!あぁーもーあちぃ………ぜってぇ顔真っ赤だろうな俺……もーやだー…
一人下を向いて恥ずかしさに耐えていると両頬をパシンッと挟まれて上を向かされた。
「……っ!!!なんだよいきなっんん……んぅ…ぁふ……んっ」
反抗しようとしたら獅音にキスされて言葉を遮られた。あ!!てか、ちゅー!!!ダメって言ったのに!!!
「………もうお前死んで下さい…………次もまたしたくなる?そんなんまたしたらいいじゃん…顔真っ赤にしてあんなこと言って俺のことどうしたいのほんと…もっとしたくなんじゃん……お前の言葉ひとつで俺の理性なんて簡単に崩れるんだかんな……頼むからあんま可愛いこと言うなよ馬鹿……」
「………………ちゅー…した、な、お前…」
「…え、怒ってんの?!」
「………怒ってる…許さん……………けど、次のテストの…範囲のこと、教えて…く、れ、るなら……許してやらんこともない……から……明日もきていい?」
俺だっていっぱいちゅーしたい、一緒にいたいし、触りたいときだってある。
お前がテスト勉強付き合ってくれるならさっきのちゅーは許す。だからついでに、もっと一緒にいるための俺の勝手な口実にも付き合えよ……
「………っ!!……さっきあんま可愛いこと言うなっつったのに………はぁ……もうだめだ………英語からな…」
「……………英語から…わかった…」
明日もまた会える口実ができて無意識に頬が緩む。勉強は嫌だけど、一緒にいれるならこの際何でもいい。ご機嫌な俺は、獅音が一人で理性と格闘してたことなんて知るはずもない。
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