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お見通し
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宮城side
朝霧を連れてった一ノ瀬が体育館に戻ってきた。顔真っ赤にして。………二人してなーにやってたんだか…可愛いやつらめ…
まぁ見たところ朝霧は岡崎あたりに悪気なく薬盛られたってかんじかな……今日は厄日だね朝霧。
一ノ瀬も今にも襲っちゃいそうな理性抑えてきたんだろうな。偉い偉い。
小学生のときから二人共くだらない喧嘩ばっかして、中学にあがっても相変わらずで。でも、一ノ瀬が朝霧のこと好きになったね。喧嘩も態度も少しも変わってなかったけど……でも、朝霧のこと考えてたまにモヤモヤしてんの中々良かったよ。
卒業式の次の日に金髪になってる一ノ瀬見たときは、ほんとに王子様みたいだなって思った反面ヤンキーにでもなるのかと思ってごめんね。その髪色にしたので朝霧の一言だって夏目ちゃんから聞いたよ。可愛いことすんだね。
朝霧が一ノ瀬のこと意識し始めた時もすぐ気づいたよ。だって分かりやすいのなんの…………あー…雨宮くんも気づいてたね…。
お互いのこと馬鹿みたいに好きなんだろうなあいつら。幼馴染みで、喧嘩ばっかしてるし、性格もにてないし、趣味も違うし、ボロクソ言い合うし、ほんとに恋人かよって感じだけど、一ノ瀬は授業中寝てるフリしながら朝霧の顔みたり、朝霧は一ノ瀬の寝顔みて幸せそうな顔してるし。仲良しホモカップルかよって呆れるわ。応援してるけど。
「宮城…俺10点とるから1Qで帰らせてもらってもいい?」
その準備はもうしといたから心配すんな
「いいよ、だと思って山田に頼んでる」
「ごめん、ありがとな」
……こういう笑顔は人が集まってるとこでは禁物だよ……。女の子たちが黄色い声上げてる。朝霧がここにいたらなんともない顔してジャージの裾とかギュッて握りしめてるだろうな。
「そのかわりしっかり点取んないと帰らせないから」
取るのわかってるけどね
「ん、わかってる」
あぁーあ、きっと10点以上とって清々しい顔して保健室まで走って朝霧迎えに行くんだろうな……
「ほら、始まるよ。行こう一ノ瀬」
「筋肉痛なったらどうしよ…」
そんなの朝霧といるだけて吹っ飛ぶでしょ
「頑張ってよ王子、待たせてるんでしょ?」
「……その呼び方やめろ………急いで終わらせる…」
「ははっ」
耳赤くなってる……朝霧のこと考えてんのか……
いいなー…恋人……俺も本気で好きになれる人探そうかなー…
まぁ、バスケ終わったら、ね。
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