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彼氏or変質者
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真白side
「あっちぃ……ただいまぁー」
外の熱気から逃げるように家の鍵を開ける。
体育祭の実行委員とやらになってからというもの、会議やら書類読めやら必要物品まとめとけやらと放課後まで忙しい。
終業式まであと2日だっつーのに夏休みに入ってからでいいだろこんなの…。
リビングの扉を開けると虎羽がソファーに座って本を読んでた。
「おかえり兄ちゃん。ちよ、今日は部活の後輩と練習して晩飯も食ってくるってー、少し遅くなるみたいに言ってたかな…」
「んー、分かったー。母さんと父さんも遅いみたいだし、晩飯なにがいいー?」
手を洗って脱衣所に置いてた部屋着に着替えながら聞くと
「トマトのチーズ入った鍋が食いたい!」
ビシッとテレビで紹介されてる料理を指さして言ってきた。
「鍋?!暑いのに?!てかその特集もおかしいだろこの季節に…」
「いや、ほらトマト夏野菜だしおかしくないって。晩飯作るとき手伝うね」
本を片手にソファーから身を乗り出すようにしてニコッと笑ってきた。
……天使かおい。
我が弟ながらイケメンだと思う。八重歯がなんとも…蝶羽とも顔似てるしな……さすが双子…。
虎羽の天使力に絆され、分かった、と返事をして買い出しに行こうかなと考えつつ、学校のカバンと制服を置きに自室に入る。
「……部屋の中なんでクーラーついてんだよ…」
虎羽が気を効かせて俺が帰ってくる前につけてくれたのか?
…できすぎかよ……プリンも作ってあげよ…。
制服をクローゼットの中にかけて、買い出しまでの時間、隣のクラスの花薗に借りてたマンガを読もうとベットに寝転がる
いや、
寝転がろうとしたけどできなかった
「っ?!?!え?!なに?!誰?!」
ベットに先客がいたんですけど
俺のベットに
「…え…不審者…?…いや、ベットにいるあたり変質者か…?俺の部屋とちよの部屋間違ったとか…?……てか、虎羽何も言わなかったし、どうやって入ったわけ…?!」
ボソボソと一人で言いつつ、掛け布団をそーっとめくっていく
……腕てきに男?
……き、金髪?!チャラいなおい……よくその髪で不審行為できるな……
……ん?蜘蛛のピアス……これどっかで見たな…
……ひとおもいにいっきに捲るか?ガバッと
「っっっ!!!!」
意を決してめくった先にいたやつは
「…ん、んん………眩しい…」
……………。
「…眩しいじゃねぇよ!!死ねこの野郎!!!!!」
「…いっった!!!!」
手持ちの本を思いっきり投げたら、頭に命中した。
「なんでてめぇがいんだよ!!!てか勝手に寝てんじゃねぇ!!ビビっただろーが!!このカスライオンが!!」
「…うるさいうるさい頭に響く」
俺のベットに寝ていたやつは不審者でも変質者でもなく、彼氏でした。
「え、なんでいんの?どうやって入ったの?なんで寝てんの?死んで?」
「…お前はほんとになんでそういうこと言っちゃうわけ?お前こそ死ねよ。てか、ちゅーしにきたんだった。こっちむいて」
「………は…?」
訂正。やっぱ彼氏じゃなくて、変質者で。
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