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半泣きマシュマロのお礼
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獅音side
「んっ!!……んーっ!!!」
真白が飯作ってる間に虎羽に勉強教えてやってって言うから、リビングで二人で参考書やらなんやらを広げて勉強してたら、キッチンから唸り声が聞こえてきた。
「………兄ちゃん…あれ何やってんだろ…」
「………さぁな」
少し手を止めてキッチンを見ると背伸びをして何かを取ろうとしてるみたいだった。………届かねぇなら椅子とか使えよ馬鹿。
とりあえず、虎羽に問題集を渡して立ち上がってキッチンに向かう。
「…ん、ぅ……っ!!…ぁ!!ぅ、いってぇ!!!!」
………はぁー…
棚の上からガシャンっ!と音がしてコンロのカセットがそのまま真白の頭に真っ逆さま。
それに加えて背伸びしたらふくらはぎが攣ったらしく悶えてた。
「……何やってんだよ…馬鹿かお前…」
片足を伸ばして丸まってる真白の横に座り込んでカセットが落ちてきた頭を撫でてやる。
「っ…う、ぅ……いってぇよ…ッ!!!…あ、足…足が…痛いぃ…ぷるぷるするぅ……痛えぇ…よぉ…」
「…攣ってるだけだ泣くなアホ……ほら、ゆっくり足曲げろ…」
半泣きになって俺の服にしがみついてあぅあぅ言ってる。
「…む、り…っ!いた、ぃ……こ、虎羽、は…」
「虎羽は勉強してんだっつの!俺も教えてる途中!メソメソしてねぇで足曲げろ!」
「痛いから無理だって…ッ!!……いた、ぃ…」
俺の服の裾を掴んだまま頭を押し付けてきた。
痛いっつってもどうもなんねぇし、虎羽いるのにこの態勢は少し危険だし、半泣きになってるし……はぁー…
「…できねぇならしてやるからいったん手離せ、な?」
「……おま、え……痛くしたら、叩いていい?」
「…絶対痛いと思う…叩くなら優しく叩けよ…」
「……えっ、いた、いの?……ッ~~~!!!」
後ろから抱きしめるような形で攣っている方の足をゆっくり曲げたり伸ばしたりを繰り返す。
痛いのか、行き場のなくなった手をぎゅぅーっと握りしめて我慢してた。
……叩くとか言いながら叩かないし…馬鹿…
「…も、治った?」
半泣き状態で意味の分からない質問をしてきた。
「いや分かんねぇよ。痛くないなら治ったんじゃない?」
優しくマッサージしてやりながら答えていると、さっきまで力んでた肩の力が抜けてきた。
………治ったかな
「てか、足くらい攣ったことあるだろ…今までどうやってたんだよ……」
「…ぅう…っなったことねぇよこんな痛いの!!なんだよこれ!ピンってなってプルプルなってめっちゃ痛かったんだけど!!…もう絶対無理…」
「………………は?」
え、待てこいつ、ほんとに足攣ったことねぇのか??!
…………運動しなさすぎだろ…。
「……お前もうちょっと運動したがいいぞ…怠けてるから足とか攣るんじゃね?」
「…え…やだ。運動とか無理それも死ぬ」
……運動とか無理とか以前にできないわな…。でもさすがに走るくらいはしたがいいと思う。
「しーくん…兄ちゃん大丈夫?」
リビングにいた虎羽がヒョコッとキッチンに顔を出した。
「…虎羽、お前このバカマシュマロに少し運動するように言えよ……足攣ったの初めてとか…」
「…攣る?…俺もなったことないから分かんないけど、運動は少しはしたがいいと思うよ?」
…虎羽は病弱だから仕方ないか…。
あ…でも運動させたら筋肉つくかな……いや、つくほど運動できねぇか…。
「……虎羽まで!……っ!もういいから!!…飯作るから勉強してこいって!!!」
そう言われて虎羽は笑いながらリビングに戻っていった。
「……俺にお礼はなしかバカ」
少しからかうつもりで言ったのに、
「……っありがとうございました!!っっ!」
「……っ?!」
投げやりに言われて虎羽に見えない位置でほっぺにキスされた。
「しーくん!」
突然で少し驚いて固まってたらリビングに戻った虎羽から呼ばれた。
「あー……はいはい…」
…顔あっちぃ…
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