アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
青春タイム
-
涙side
朝から二人で登校してきて、一晩で機嫌がなおっとるってことは、そういうことやろーな。
まったく可愛いやつらめ。
「しーおーんーくんっ♡僕ちゃんと獅音君が諦めされてくれる材料持ってこなかったら諦めないからね!!こんなイケメン逃すわけには行かないからぁぁあ!!」
体当りする勢いで獅音に抱きついとるヒナちゃん…。
この美貌で男とかねー…なかなかインパクトあるけんビビるよね、見た目は女、中身は男みたいな?
…獅音…というかイケメンに目がなかけんそこのイケメン幼馴染バカップルは大変やろーな…ヤキモチの原因ってね
「やめろ、ほんとやめろ!無理無理、絶対無理!女装癖のある変態野郎と誰が付き合うか!!は、な、れ、ろっ!!近いんだよ!!壁にでも引っ付いてろよ!!こっち来んな!!」
「…おま、っ……女の子にそんな言い方…」
いやー…獅音も女の子には優しいと思うけど、やっぱ真白は神レベルで優しいなー…女装男子にも女の子の域として接するとことか、すごいわー。
こんなに獅音にベタベタされよるんほんとは嫌やろうに、あたったりせんとことか尊敬する。
まぁ、色々積み重なってかなりヤキモチ妬いとったし、昼休みも二人でどっか行っとるし…とりあえず彼氏さんに可愛がってもらって気持ちが落ち着いたんなら良かったかな。
それにしてもヒナちゃんもよぉ気付かんでここまで獅音に迫るよなー…
「…いや、違うから、男だからな?!ほら、お前もそんなに変態に優しくしてたら食われるぞ離れとけ!!」
「ちょっ、ひどい!!あわよくば真白くんもと思ってたけど!!真白くんは紳士だから食べたりしないもん!!」
「俺は違うのかよ!!…ていうか……だ、き、つ、く、な、っ!!離れろ変態!!」
…はぁー…、まったくいつもの光景か…。
「…もー!ちゃんと仲良ぉせんばよ?ヒナちゃんも、獅音には可愛い恋人ちゃんが居らすっちゃけん程々にしてやりぃね、真白にも居るけん入る隙はなかと思うけど、ま、がんば!」
ポンッと獅音と真白の肩に手を乗せて呑気にそんなことを言ったらクラスが静かになった。
……あれ?これ言ったらいかんかった感じか?!
「「「「「「は、はぁぁぁぁぁあ?!?!?!」」」」」」
「おはよー…っ?!…なに?!…え?…どーした?!?!」
クラス中がザワザワしだして、遅れて教室に入ってきたニッシーも状況が分からんで慌ててた。
あちゃー、面倒くさいことなりそうになったなー…。何とかやってくれるやろ!
「てめぇら彼女持ちだったのかよ!!いつも二人で喧嘩ばっかしてるからいねぇと思ってたのに!!」
……まぁ、その二人が恋人同士なんやけどね。
「女っ気なさそうだと思ってたのに!!」
……そりゃ、男同士やしね。
「えぇぇ、ショックー!彼女いるとか聞いたことなかったし見たこともなかったのにー!」
……言っとらんやろうしそういうとこ見せとらんやろうしね。
「ねぇ!どんな子?!気になる!見せてよ!!可愛い系?美人系?」
……君たちが囲んどる二人やけどね。
「「……………涙ぃ…っ!!」」
そんなこと他人行儀で聞いとったら囲まれとる張本人から睨まれた。
"ご、め、ん、☆"ととりあえずウインク付きの口パクで謝っとく。
だって、ヒナちゃんの攻撃に困っとったけん助けようと思ったらつい言っちゃったっちゃもんっ!ワザとやないし!それに二人が付き合っとることは言っとらんけんセーフやもん!
「つ、きあって…る人は、いるけど……写真とか、ないかな…?…はは、は…」
…獅音……テンパリすぎやろ……顔カチカチやん……
「俺も持ってないし、相手そういうの苦手な人だからダメー、それに、恥ずいから無理!」
「えーー!!朝霧のケチー!!」
真白は安定の交わし方やな……。よくもまぁペラペラと適当なことば言ってから……。
二人とも女に刺されそうな要素多すぎて……。
「じゃぁさ!どんな人が教えてよ!それくらいいいだろ?!」
「聞きたい聞きたい!!!」
「うちのクラス名物のコンビの彼女とか気になるしね!」
「え?!なに?!朝霧と一之瀬彼女いるのか?!先生も気になる!!」
もはや朝のHRの時間が告白タイムと化しとる……。ニッシーまで入ってきとるし…うちのクラス適当もんしかおらんなほんと…。
クラスメイトに質問攻めされる中、もう関わりたくないのか獅音はもぐもぐマシュマロ食べ始めとるし……
真白は、女の子もいるし投げやりに出来ないのか、んー…と考えるふりをしてた。
「…んー……結構気弱くて甘党でたまに可愛くて、なのにやることなすこと腹立つくらいイケメンな人…かな?…あと、俺の事分かってくれてる人…で、す」
「きゃー!すごい彼女さん好かれてるね!」
「…あー……うん。……好き」
真白がふにゃっと笑ってそういうと、周りの女の子+ニッシーはキャーー♡とまた声をあげてた。
おいこらバカタレ!イケメン発揮しすぎんなって!獅音マシュマロ喉に詰める勢いで顔真っ赤になってるから!!殺す気か!!
こういう時には照れんで言えるとになんで変な所はいつも照れるんやろ、変なの…
「獅音くんは?!彼女どんな人なの?!」
「…っ!……ぅ、ぁ……え、っと……」
………………。
それ以上聞いてやるな女子よ……。
さっきの真白の落とした爆弾にやられてきっと心拍数上がりっぱなしだから……。
「…あー………えっと……馬鹿だけど人に好かれてて、料理とか…上手くて、面倒見のいい腹立つイケメン…?……甘えてきた時の顔が…可愛い…かな……」
「やっばい!!なにそれ!!ラブラブだぁぁ!!!!」
「好き?!彼女のこと好き?!」
……まぁ、大半の女子は次に来るセリフを聞きたいだけなんやろーけど…
「…………すき…だけど………なにこれ、なんの罰ゲームだよ……くっそ恥ず…」
「「「ぎゃぁぁぁぁあ♡♡♡♡♡♡」」」
「「「………イケメン滅びろ!!!」」」
「「……………はぁ」」
獅音が爆発寸前で言ったセリフにクラスのほとんどが騒ぎ立てた。
女子は感激の叫び……男子は嘆き……俺と宮城は慣れたため息。
てか、イケメンの照れ顔の需要ハンパねぇー。
真白も顔赤くして俺の方向いて、みんなにバレないようにしとるし……なんなんこの無自覚バカップルめ……
宮城も「まったく…」って言いつつも獅音の背中ポンポンしとるし……。
持つべきものは理解のある友人だよほんとにー!今度絶対ケーキ屋一緒に連れてくけんな!
てかそれでもヒナちゃん諦めとらんみたいやし…むしろ燃えとるし……、応援リーダー手伝うって言ったはいいものの、忙しそう………。
この夏にも波乱が待ってそうやし…まぁ、青春の一つか…。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
198 / 315