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一学期終了
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獅音side
「…~であるからして、皆さん節度をもった行動をしてください。有意義な夏休みになるよう、学習も怠らず……」
「………ん、んー………ふぁぁあ~………」
あー、やべ…。半分くらい寝てたわ……。
てかまだ話してたの?校長の話長いよ……。20分くらい話し続けてるけどだらだら話しすぎて結論がわかんねぇよ…何を伝えたいんだよ……ほっときゃそれぞれのやり方で有意義に過ごすよ……とりあえず今はそのあまり意味のない話を切り上げてほしいわ……。
朝から涙が余計なこと言ったせいでクラスのみんなに質問攻めにされて疲れたしくっそ恥ずかしかった…もう無理……脳みそ沸騰するかと思ったもん…。
それに加え終業式のこの長い話……。そりゃ眠くもなる。
「………………ふぁぁ…っ…」
俺があくびしたあとに、前に座ってるマシュマロも小さくあくびをした。
…………それにしてもよく頑張るよこいつ。
腰痛いって言いつつも体育館の硬い床に三角座りしてるし、このどうでもいい無駄に長い話も眠りそうなの堪えて話し聞いてるし………まじめかよ……なのに勉強そこそこって…ウケるわ。
「……………っ…」
「……………?!…」
そんなことを心の中で考えてると、タイミンがよくバッと後ろを振り返ってきた。
…え、……なに。
……なんで振り向いた。
「……チッ……顔面潰れろカスが、死ね…っ!」
「…はぁ?!急に振り向いといてなんだよ、こっち見んなバカ前向いてろよ…っ!」
終業式の途中なので先生にバレないようボソボソと小さな声で話す。
昨日の可愛さはどこへやら、全然可愛くねぇ!!目つき悪い上に睨んでっと最悪だからなこいつ、マシュマロのくせに柔らかいのは肌だけだなほんと!!
「……おいこらてめぇ…今また腹立つようなこと考えたろ…殺すぞ」
「……てめぇみたいな馬鹿に考え悟られるほど分かりやすくないですけど…てかどんだけ俺の事好きなの?前向けば?」
「…っ、は、はぁぁ?!……こ、こ…こんな…とこで…何、言ってんだよ…ばか…っ!!…言われなくても向くわ!」
「…………………」
…あ……今のは可愛かった。
「…てか、べつに…好きだから見てたとかじゃねぇよ自意識過剰男め…。だいたい、なんか背中に視線感じたから振り向いただけだし…ほんと、しね、くそ」
………首まで真っ赤にして独り言かよ…。
さっきはクラスで無防備にふにゃふにゃ笑ってるし…マシュマロっていうよりコンニャクゼリーみたいにしてたぞ……。
…あーーー……これ学校じゃなかったらほっぺとか触りまくって赤くさせたいくらいには可愛かった……。
「……ということで、これから体育祭の実行委員、庶務、アーチ係、応援リーダーは顔合わせのためそれぞれの組で集まってください…」
ほとんど寝て真白と話してる間に校長の話も終わってるみたいだった。
…応援リーダー………このアホマシュマロせいで女装男としなきゃいけなくなったし…これでヤキモチ妬いたって俺悪くねぇからな。でもまぁ、涙もいるし何とかなるか…。
…あーー……めんどくせ…
「ほら、おいカス!なにボーッとしてんだよ!俺たち集まらなきゃだろーが、行くぞ!」
「……はぁー……ほんと、誰かさんのせいでな」
「ったく、ケチケチすんなよ!応援リーダーすれば、夏休みの練習のときも朝起こしてやるし、朝飯も昼飯も作るし、実行委員で準備にきてる間は学校でも会えんじゃん、ほら、あと一緒に帰れる」
「………………はぁー…」
何こいつ………こんなこと考えてたんですか?
なんか、ほんと嫁かよ。新妻?…いや、ベテラン妻だな。
「……奥さん……俺お菓子も食いたい、作って」
「……おー、練習頑張るならな。…あと奥さんキモいやめろ」
「それ言ってから思った、お前はバカかマシュマロがしっくりくるな」
「殺すぞ」
まぁ、やっと一学期終わって夏が来たわけだし。
色々めんどいこと多いけど、まぁ、なんとかやっていけそうかな…。
「……あ、白組向こうだって、行くぞ」
「…んー」
……とりあえず大きな面倒事が起きなければそれだけでいいです。
平和に夏を過ごしたい。
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