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GENESIS -創世記- 更新再開。右の注意書きを最後まで読んでください。
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血は
今日も世界の何処かで流れている
DNAと呼ばれる神の鎖を内包しながら
静かに
流れ落ちていく
今日は何人の人間が
その血を身に纏い産まれ堕ちたのだろうか
今日は何人の人間が
その血から逃げ出し灰燼と帰したのだろうか
今日は何人の人間が
その血で神の存在を確かめたのだろうか
たとえ汚れを知らない聖人君子であっても
地の底から産まれたような極悪人であっても
人間とする生き物の全てが
等しく途方もない血筋のなかの一つを所有する
それをたどれば
全て行き着く先は
たった一つの血筋
血は人の統一性を否応無く見せ付ける
血が、存在する
ただそれだけで
神が造った小さな箱の中で
家畜のように生かされていることを
思い知らされる
それは
大罪を犯した人間への
永劫続く罰なのかもしれない
第一章 終
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