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『小話 2』派遣社員 1
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「……ここか。」
昴はとあるオンボロアパートへと来ていた
(…地図も合ってるよな。うん。ここで間違いないはず)
何故彼がこの様な場所にいるのだろうか
それは遡ること1週間前…
サークルの飲み会、同級生との付き合い、彼女への…彼女はいないから関係ないが。
就活をろくにしていなかったせいか、昴の銀行口座の残高はほぼ底を尽きていた
そんな時心優しい友人からあるバイトの話を聞いたのだ
『バイトっても派遣社員なんだけどさ、それが給料の良い所をいつもおさえてくれるらしいんだよ。俺の友達から聞いた話なんだけどよ、この住所だったかな…ここで3年の契約を結んで、あとは電話がかかってくるのを待つだけっ‼︎ なんでも1回で10万は稼げるって話だぜ?な、うまい話だろ?』
はじめは冗談とかやばい仕事に決まってると思っていた昴だったが、友人に平気だと促され教えてもらった電話番号にかけてみる事にした
『……はい。』
『あ、あの…給料の良い仕事を紹介してもらえるって聞いて電話をしたんですけど…』
『はい。1日のヘルプで入ったりする事が殆どですが時給の良いアルバイトをご紹介しておりますよ』
『そ、そうなんですか…。それってすぐに紹介してもらえるんですか?』
『まぁ…溜まっている仕事はありますし、すぐにご紹介する事は可能ですよ』
その場で即キメだった
『お、俺を雇ってくれませんか‼︎』
この際泥仕事でもなんでもやってやる
忙しい両親に仕送りを願うわけにはいかないのだ
(それに、自分でなんとかして生活するって約束したし…)
そんなこんなで、電話で聞いた住所と教えてもらった住所があっていることから友人の話を信じ、現在にいたる
二階建ての古臭いアパート
その錆びれた階段を登り、指定された号室へと昴は向かった
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