アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
『小話 2』派遣社員 11*
-
「お疲れ様でーす。いやー、良いのが撮れたよ」
カメラマンの男性がセットの外から声をかけてくる
「お疲れ様でしたー、昴くん大丈夫?」
そう言って先程まで乱暴に人を犯していた男性達が裏を返したかのように優しく聞いてきた
「…はぁっ…はぁ」
これに昴は大きく肩で呼吸する事しかできない
「ちょっとヤりすぎちゃったかな。でもよかったよ」
そう言って男性が昴の腕を縛っていたシャツを解こうと手を伸ばすとセットの向こうから声がかかり思わず手を止めた
「お疲れ様でした。後の事は私がやりますので、楽屋でゆっくりと休んでください。」
そう言ってセットの中に入ってきたのは、南雲だった
「…ぇ。あ、はい」
2人分のバスローブを渡し、昴の元へとやってくる南雲
渡されたバスローブを着てそそくさとセットから消えていく男性達を見越すと、南雲は昴のシャツをスルリと解く
ちゃっかりセットのベッドに乗りながら
「お疲れ様でした。」
「…はぁ…なんで、…こ、んな」
最後の力を振り絞って南雲に問いかけると、彼はにっこりと笑って言った
「仕事じゃありませんか。…相馬さん、私に言いましたよね。なんでも頑張りますって…」
「だからって、こん、なのは…」
自分が南雲に言った言葉だが、こんな事は予想だにしていなかった
「……いい顔でしたよ?売り出せば欲求不満の男が何度か抜ける程度でしたし…」
信頼していた相手から聞きたくもない一言
「いわな、くて…いいです‼︎」
「ふぅん。…でも相馬さんも正直、興奮したのでしょう?」
唇が触れそうなくらいに南雲の顔が近寄り、艶かしい瞳を向けられる
「そんな…ことなっ‼︎」
昴は反抗しようと声を荒げると、その口を塞がれた
「んんっ⁉︎ んーっ‼︎ …っぁ」
南雲は昴の口内をかき回すと、リップ音を立てて唇を離し小さな声で言う
「…誘うような顔するな。」
いつもの口ぶりと違っていたからか、ぞくりとする様な顔だったからなのかは解らないが昴の身体は硬直する
「ッチ…やっぱり止めとくんだったか。初めてがこんな強姦じゃ、おいおいやっていけねぇだろが。」
「……ぇ?」
思わぬ言葉に昴は耳を疑う
「何でもないですよ。…それより、少々よろしいでしょうか。」
そう言うと南雲はベッドから降り、バスローブを昴の身体に掛けると姫抱きのように持ち上げた
「楽屋の荷物は全て車に回してありますので、このまま相馬さんを送ります。…今のままでは立てないでしょうし」
ぐるりと巻かれたバスローブからは腕が出ず、彼のされるがままになる
大股でセットを降りると、スタジオを後にし車へと一直線に向かう南雲
「……。」
昴は何も言えずただただ南雲の顔を下から眺めた
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
17 / 29