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『小話 2』派遣社員 5
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何故だか控え室へと連れてこられた昴は、思わず部屋の隅へと逃げた
「何逃げてるんですか。」
「あ、アシスタントの仕事なんですよね‼︎…だったらなんで…控え室なんか」
「凄い変わりようですね。…大丈夫ですよ。すぐ済みますし、とっても簡単な仕事です」
すると南雲は仕事着だと言い、ワイシャツとスボンというシンプルな服を渡してきた
「これに着替えて下さい。あとはあの人の指示に従うだけですので…」
ハンガーにかかったそれを両腕に丁寧に置かれ、正直困った
「……ほ、本当に大丈夫なんですか。」
「えぇ。大丈夫ですよ」
昴は南雲も言葉を信じ、渡された服へと着替えることにする
「えっと…南雲さん、ちょっと席を外してもらってもいいですか。見られてるとさすがに…」
「解りました。邪魔にならない位置にいますのでお気になさらず、ゆっくり着替えて下さい。」
「ぇ……あ、はい」
南雲は昴の見えない位置へと移動する
(…お、男同士だし別に出て行く必要性はないもんな。男同士だし…)
そう自分に言い聞かせ、着ていたシャツを脱ぎはじめた
(…やっぱり、思った通りの身体だ)
南雲は鏡に映った昴の上半身を見て思う
黒の髪に映えるほど白いきめ細やかな肌、細い腰、一切無駄のない肉付き
(ここで出すには勿体無い代物だ。…まぁ、本人は金が欲しいって言ってたし、なんでもするって俺に断言したからな。…この撮影が終わったら家に持って帰るか)
彼からは反射で見えていないだろうが南雲は昴の身体をじっと見つめていた
「……あ、あの‼︎ 着替え終わりました。」
昴が南雲のいる方向に向かって声をかけると、物陰から姿を見せる南雲
「そのようですね。…コーヒーとか飲みますか?」
緊張を解くためなのだろうか、南雲は昴に何か飲むように聞いた
「あ、俺がやりますよ‼︎」
昴が慌てて立ち上がり、南雲の持つカップとコーヒーサーバーに手を伸ばす
「大丈夫ですよ。相馬さんはそこに座ってて下さい」
南雲にやんわりと断られ、仕方なくテーブル近くに腰を下ろした
それを見た南雲は自身の胸ポケットからある液体を取りだす
(…ちょっとしたサプライズですよ)
それをコーヒーの中に入れ、笑顔で昴に渡す
「…どうぞ。少し緊張してますか?」
案の定、昴は受け取ったコーヒーを一気に飲み干し息つく
「……緊張。どんな事するか解らないから、緊張と言うよりも怖いです」
「すぐ済みますから、それに私もいますし大丈夫ですよ」
頭を優しく撫でられ、昴は少しだけ安心する事が出来た
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