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《西谷目線》
と、カッコイイことを言って来ちまったわけだけど…
俺…経験ないんだよな。実は。
旭さんのことが好きか?と聞かれた時、すんなり「違う」という言葉が出た。
旭さんは好きだけど、恐らく影山が俺に抱いている気持ちとは違うと思う。
だから影山に好きと言われた時は正直驚いた。けど、嬉しかった。
嬉しかった…?この気持ちなんだろう。
今二人でいるこの瞬間もドキドキしている。
後輩としてしか見ていないなんて言ったけど、もしかして先に溺れていたのは俺の方なのだろうか。
部活中、影山にボールを返し、その俺の返したボールに集中して動く影山が気になっていた。
それはただ単にボールの行方が気になっているだけだと思っていたが違ったみたいだ。
トスを上げる横顔も、サーブを打つ真剣な顔も全部好きだ。
俺…影山のこと………好きなんだ。
男ということで自分の気持ちに蓋をしていただけだ。
俺、気付くの遅すぎ…
『西谷さん…』
『えっ…お、おぅ!!』
ボーッとしてしまっていた。
『あの…さっきの話なんですが…』
『?』
『体から始まる関係…俺、どうしても受け入れられなくて…』
『…』
『だから俺、西谷さんへのこの気持ち忘れるんで、西谷さんも忘れて下さい!!』
忘れて下さいって…
俺、自分の気持ちに今気づいたのにどうしたらいいんだよ。
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