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《日向目線》
月島に自分のことが気になるんじゃないのか?と聞かれ、冗談だとわかっているのに違うと返事できない自分がいる。
『『……』』
この沈黙なんとかしなくちゃ…。
『あ、あのさ…んんっ!!』
!?
『ちょっ…!!!月島!!』
いきなりキスされて、慌てて月島の胸を押して離れる。
『何すんだよ!!』
ドキドキドキドキと自分の心臓が耳の隣にあるのではないかと思うぐらい大きな音が聞こえてくる。
『何って…キス。』
『は、はぁ!?そんなことわかってるよ!!なんでこんなことしてんだよ!!って聞いてんだよ!!!』
『好きだから。』
『好き!?誰が誰を?』
『僕が君を。』
『何冷静に言っちゃってんだよ!!俺ら男同士!!!』
『わかってるよ。』
あまりにも冷静な月島を見て、自分が焦っていることがおかしいのか?と思ってしまう。
月島は俺のことが好き…
それが頭の中をグルグルと回る。
『嫌だった?』
これはキスが嫌だったか?と聞かれているのか?
それとも月島が俺のことを好きだということが嫌だったか?ということか?
頭の中で考えてみる。
キスは…
ビックリしたけど、不思議と嫌じゃなかった。
月島は俺のことが好き…
なんか嬉しい。
『嫌じゃ…ない。』
『日向…こっちおいで…』
両手を開き、そう優しく言う月島に俺は吸い込まれるように近づく。
ギュッと抱きしめられ、今まで感じたことのない温もりが全身を包み込む。
『月島…』
『ん?』
『俺も…好きかもしんない…』
気付くとそんなことを口に出していた。
月島は確かにムカつく奴だけど、そんなに悪いやつじゃないことはわかっている。
俺に意地悪もするけど、それは俺のことが好きだったからなのか?と考えると解決する話だ。
月島のことが好き…?
今キスされて気付いたと言ったら笑われるだろうか…。
『日向…もぅ一回キスしていい?』
俺は返事をせずに上を向き、目を瞑った。
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