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SIDE晶
馬鹿馬鹿しくなって、俺は、鏡たちから、背を向け、購買をあとにする
「ちょっと、待ってくださいよーっ」
先ほどの写真を見せびらかしていた平凡顏が後ろから追ってきた。
早足にしたつもりだったが、奴は回り込んで、俺の前に立ちふさがる。
「わざわざ、よくこの学園に来ましたね。そんなに可愛いですか、弟が」
平凡顏、いや、福原は含みを持たせるような言い方をする。
三井とは、鏡の出て行った家であり、大きな財閥である。ちなみに、哀川は俺らの母方のせいである。
鏡は知ってはいるが、福原は実は非公式で知られていないながらも、三井家の分家の一つ、福原家の次男だ。
もともと、俺らとも何回か面識がある。
「そうですよね、長く守ってきた可愛い弟が、一人の男に溺れて、家も財産も何もかも手放したんですからね」
福原のわざとそういう、人を不愉快にする言い方に顔が歪むのが、自分でもわかるが、勝手に口が動いた。
「手を貸してくれないか」
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