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久しぶりの再会
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6限目の終わりのチャイムが鳴り
長い1日がやっと終わる。
ふっと肩をおろすと、
俺の携帯がヴヴッと鳴った。
「んだよ、また眼鏡か?」
差出人を見ると秋人だった。
眼鏡からじゃない事に安心した俺は
メールを開く。
件名は “ 久しぶりに ”
「 “今日の放課後、飯でも行かね?”か。」
そういえば、秋人とは卒業以来会ってない。
特に今日はすることもなかったから、
“ いいよ。どこ行く? ”と返信した。
するとすぐに返事が来た。
“ ス○バ!(笑) ”
女子かよ。
とりあえずそう送る。
するとまたすぐに返事が来た。
“ 嘘嘘!どっかのファミレスでいい? ”
「ファミレスか・・・」
ま、高校生が行くつったら
ファミレスが妥当か。
“ オッケー ”
そう返事をして携帯を閉じる。
秋人は俺が中学の時1番連んでた奴だ。
俺の次にケンカが強くて、
明るいし、友達思いな性格に
自然と周りは秋人に集まっていった。
「俺がケンカで負けたって聞いたら、
秋人は何て言うかな」
そんな事を頭に過ぎらせながら、
学校が終わった後、俺は秋人に会った。
「おっ!久しぶり新!」
「お・・・おう」
待ち合わせの場所にはもう秋人は居て、
俺を見つけると満面の笑みで走ってきた。
「秋人、髪染めた?」
とりあえず俺はまずそこを指摘する。
秋人は中学時代は茶髪だったのに
再会してみると深いワインレッドの
赤髪になっていた。
「あ、ああ・・・ずっと赤にしようかなーって
思ってたんだ。俺の学校こういうの
うるさくねぇからいいかなって」
横髪を触りながら秋人は言った
「もしかして、変?」
「いや、別に。
似やってんじゃね?」
俺がそう言うと、
秋人は嬉しそうに笑ってみせた。
ほんと、秋人は単純だな。
そこも秋人の良いとこなんだけど
「じゃ、行こうぜ!」
秋人に連れられ、
俺達は近くのファミレスに入った。
「でさ、東高の奴らに呼び出されて行ったら
相手5人居てさ、いや、勝ったけどね!
勝ったんだけどその後がめんどくてさ」
秋人はほんとによく喋る。
席に着くなり、高校に入ってから
今までの事を俺に聞かせてくれた。
ほぼ、ケンカの話しだったけど。
「なあ、新は高校どうなの?」
その言葉に、俺はギクリと体を震わせる。
「ん?なにが?」
「だから、高校に入ってどうなの?
まじでケンカしてねえの?」
「し、してねえよ。」
「ふ〜ん・・・なんだあ。」
ケンカ・・・
いや、1度だけした。
「あー。1回だけ・・・」
俺がそう口を開くと、
秋人はストローから口を離し
身を乗り出して話しに食いついてきた。
「なに?どこの高校の奴?
相手何人?強かった?」
一気にいくつも質問してくる秋人に
俺は少し引き身になる。
「・・・同じ学校の一個上の奴・・・
・・・で、眼鏡」
「眼鏡?なんだよそれ(笑)
新が何かして真面目君を怒らせたのかよ。
眼鏡付けてる奴は大概は
根がやべえ奴だぞ!(あくまで俺の思い込み)」
根がやばい・・・ね。
確かに、間違いではない。
秋人は、なんだ真面目眼鏡か。と
腰を下ろしてまたストローに口をつける。
「なあ」
「ん?」
「俺がケンカで負けたって言ったらどうする?」
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