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独占欲
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樹はあんな事言ってっけど、
あいつが男と付き合う事に
納得するワケねえだろ
いつも会えばくそ眼鏡やら
変態やら憎まれ口しか叩かねえのに
どうせ俺に対抗しての行動だろ
そんな事を推測しながら
俺は新のいる教室に足を運んだ
「か、上城先輩っ!」
だから、俺が忠告してやるよ。
お前がこのまま樹と付き合っても
変にボロが出るだけだってな
「新君いる?」
引きつった顔をしながら俺を見つめる新を
半ば無理矢理俺は連れ出した
「で、なんだよ」
保健室は人来るとめんどいし
まぁこの時間ならここが妥当だな
その場所に着くと、俺はしばらく
新の顔を眺めた
相変わらず睨みを効かせている
ほんと、生意気な後輩だな。
そして本題に入る
付き合っているのか?と聞くと
「だ・・・だったらなんだよ」
いつもの新の喧嘩腰の口調。
ほらな。お前はただ俺から
逃げたいだけだよ。
まぁ、そういう反抗心が
ある方が虐め甲斐があるけど。
俺は新を壁まで追い詰め
さて、どうしてやろうかと
考えている時だ。
「俺は会長と付き合ってんだよ!
離れろくそっ!」
お前は樹とは付き合えねえよ。
好きでもねえのにそんな事するとか
どんだけ必死なんだよ
「なら、樹を好きって言ってみろよ」
ちょっと、弄ってみるか。
今までのパターンだと
“ は?何きしょい事言ってんだ?” とか
“ 男を好きとかありえねぇ”って
俺を突き放すだろうな。
なんて眈々と思っていた時だ
「俺は・・・会長が好きだ」
「!!」
新の表情が変わった
これは見たこともない顔だ
耳まで顔を真っ赤にして
ボソッと呟いた新の顔を俺は見つめた
「・・・へぇ」
本気で好きみたいな顔しやがって
俺には見せた事もないくせに
「ほんとに好きなんだ?」
まさか本当に言うとはね・・・
こいつが樹を好きだと言った瞬間
俺の中でまた何かが動き出す。
「なら尚更、あいつにはあげない」
お前は俺が見つけたんだ
新は俺だけのものなんだよ
お前は俺だけを見てればいいんだよ
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