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決心
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最近の俺はやっぱり変だ。
襲って来た眼鏡を拒まずに受け入れて
自分からも、あんな事して
あいつは俺がちゃんと
気持ちを向けるまで待つって言ってくれたのに
逃げるチャンスもくれたのに
俺は逃げなかった
こいつの名前なんて
死んでも呼びたくなかったのに
「・・・変だよ」
相変わらず、俺を抱き締めたまま
スヤスヤと気持ち良さそうに眠る。
そっと、眼鏡の頬に触れてみた
「熱はもう無いみたいだな。顔色も良いし」
手のひらからじんわりと伝わるこいつの体温
相変わらず子供体温だし、あったかいけど
風邪の熱は収まったようだ。
頬から手を離していつもは付けてる眼鏡も
この時は少し外してベッドの横の机に置いてみる
素顔のこいつの寝顔をじっと見つめた
俺は、さっきこいつに抱かれた
前なら、犯されてるって感じがずっと体に染み付いて
痛くて、苦しかったのに
さっきのセックスは、凄く気持ちが良くて
会長の事なんて何一つ頭を過ぎらなくて
こいつしか、考えられなくなってた
「・・・」
こいつに抱かれてる時、
少しだけ強引なとこもあったけど
やっぱり優しかった
大事に思ってくれてるって
すげえ伝わってきた
その度に胸が苦しくなって
もっと触りたいって思ってしまった
「眼鏡・・・・」
どうしていいか分からない
明日の朝、こいつにどんな顔で会えばいい
なんか、今になってめちゃくちゃ恥ずかしくなってきた
「・・・あらた」
その時、眼鏡が寝言で俺の名を呼んだ
「っ」
多分もう、答えは見えてる
俺自身は気付いてる
俺はこいつの事が
「・・・・すき?」
なのか・・・・
「っ、」
なに?俺がこいつを?
ありえねぇ。絶対にありえねぇ
「あらた」
まだ寝言かよ!やめろよ!
ビクっとすんだろ!
「・・・好き」
「え」
「ごめ、ん・・・」
なんで、お前が謝るんだよ
「謝らなくちゃいけねぇのは俺だ・・・」
俺の弱ってる時に側に居てくれて
俺を安心させようと必死になってくれたのに
「俺は、何もしてやれてない」
弱ってるこいつに突け込むみたいな事して、
俺を傷付けねえように境界線張ってくれてたのに
俺はそれを、
眼鏡の気持ちを踏み躙った
こいつにとっては多分大事な事だったはずだ
なのに俺は、自分の思うままに動いて
こいつの俺への気持ちを甘く見てた
「最低だ・・・ほんとに」
もう一度、眼鏡の頬に触れた後
俺はベッドから起き上がった
「明日。ちゃんとケリをつける」
このままじゃ駄目だ
俺もちゃんと前を向こう
自分の気持ちくらい
自分でちゃんとしねえと
「ちゃんと俺もお前を見るから」
眼鏡の布団を掛け直して
紙とペンを持って、書き置きを作り
ベッドの横の机に置いて俺は眼鏡の家を出た
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