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初めてのあんな事
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眼鏡に連れられて、俺は学校を出た
「なんでお前と一緒に帰らなくちゃいけねえんだよ」
「いいだろ。途中まで道一緒だし」
赤く染まる道中を、眼鏡と並んで歩いた
まさか、眼鏡と一緒に帰る日が来ようとは。
出会った頃の俺なら、絶対考えらんねえだろうな。
そういや、あれから随分経ったな。
最初の頃のこいつは本当に最悪で
出会ってからは、毎日が地獄みたいに感じた。
犬とか言われて、無理矢理犯されて
泣かされて、脅されて。
「ねぇ新」
そんなこいつとは正反対の
優しい会長を好きになって。
でも、今は・・・
「新」
「ぅわっ!な、なんだよ!」
しまった。考え事してたから
こいつの声全然聞こえなかった(汗)
横から、眼鏡は顔を近付けてきて
何やら眉間にシワを寄せている
「腹減らねえ?」
「はい?」
「何か食べに行く?」
・・・・・え?
「どれにする?」
レジカウンターのメニューを見ながら
眼鏡が俺に聞いてくる
「えーと・・・」
なんで、こやつとマ◯ドに来てるんだ。
「ちょっと待って・・・選ぶ」
「ん」
さっき教室で俺が思ってた事が
まさか現実になろうとは。
しかも連れは眼鏡。
「これがいい」
とりあえず、まぁ腹減ってたし
たまたま近くにマ◯ドあったからだよな。
エスパーじゃねえよな。
「照り焼きバーガー二つ」
「はいっ、照り焼きバーガーをお二つですね!」
眼鏡は慣れた感じでレジの人にそう言った
実は。俺、初めのマ◯ドだったりする。
秋人がマ◯ドで注文取るのは
ドライブスルーが出来る歳になってからだとか言ってたし・・・
「以上でよろしいでしょうか?」
「はい。大丈夫です」
眼鏡はそう言って財布を出し始めた
いや、ちょっと待て
「待てよ!大事なもん忘れてるぞ!」
いきなり俺がカウンターに手を付いたから
眼鏡もレジの人も少しびっくりしていた。
はっ。
さっきお前を慣れた感じとか言ったけど、
どうやらてめえもマ◯ド慣れしてねえようだな。
「なに?まだ食べたいものあんの?」
ちげぇよ馬鹿めが。
マ◯ドでの決めゼリフがあんだろが
これは全国統一の超常識だぞ!
って、秋人が言っていた。
「スマイル下さいっ」
「・・・・・」
キリっとしたキメ顔でそう言ってやった。
ふんっ。どうだ眼鏡。
これが上級者のマ◯ドマスターだよ。
ちらりと横目で眼鏡を見ると、
何故かふっと笑って俺を見ている
「は、はいっ!(汗)
スマイル一つですね!」
「すみません、もうひとつ」
眼鏡にそう言われてレジの人はまた手を止めた
そして、眼鏡はカウンターから
少しだけ身を乗り出して、
「スマイル、俺にもお願いします」
その人の顔近くでそう呟いた
色気ムンムンの声で。
「は、はいぃぃ❤︎
スマイルとイケメン入りますぅ❤︎」
するとその人は目を❤︎にして
ふにゃふにゃとしゃごみこんでしまった
「スマイルを注文する奴初めて見たよ。」
そして俺の方を振り向いて
何やらドヤ顔でそう言った
「俺も、初めて注文したわ。
いい経験をありがとうな。新」
「・・・・・・」
え、何・・・ムカつくんですけど。
「マ◯ドの常識だろが」
「ふっ、別にしなくていいんだよ」
・・・・・え
そう言われて、俺は後ろを振り向いて
並んでいた奴等の顔を見た
「スマイルだって・・・笑」
「あたしも注文しようかなあ〜(笑)」
「あの眼鏡の人になら注文されたいぃ❤︎」
皆、肩を震わせながら、
クスクスと笑っていた
「ほら、行くぞ」
顔がカッと熱くなって
下を向いたまま、店を出た
「秋人・・・(怒)」
今度こそ絶対殴ってやる!(怒)
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