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白雪姫とどちら様?
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「・・・これでいいのかな?」
着慣れない服に戸惑いながら
なんとか着れたのはいいけど・・・
「あ、あのぉ・・・」
こんな格好、恥ずかし過ぎるし
絶対似合わないって思われちゃう
「こ、これでいいですか?」
ビクビクしながら、
僕は会長達の前に出た
「お、大崎?」
視線が一気に僕に集まって
渋谷君が凄い顔で見てくる
「や、やっぱり変・・・ですよね」
会長達も黙ったまんまで、
生徒会室がシンと静まった
どうしよう
やっぱり着なければ良かった
主役なんて、断っとけば良かった
そんな後悔が頭をぐるぐるして
「すみませんっ、き、着替えて来ますっ」
恥ずかしくて、涙が零れそうになった
「やぁぁぁぁぁあああん❤︎会計君っ❤︎最高ですっ❤︎❤︎」
「・・・・・・・・へ?」
舞園先輩が、目を❤︎にして
僕の前に来てカメラを構える
「大崎、凄く似合っているよ。」
「ふぇ・・・・?」
王子様の格好で、キラキラした笑顔を向けて
会長が僕にそう言ってくれた
「ほ、ほんと・・・ですか?」
「はい❤︎とても可愛いです❤︎」
可愛い・・・言われても
あんまり嬉しくなかった言葉。
先輩も、もしかしたら
似合ってるって言ってくれるかな?
「大崎?・・・・・・・ふぅん。似合ってんじゃん」
「・・・・・・」
先輩
「成海、だから僕だって。
いい加減眼鏡付けて。」
会長を僕と見間違えるなんて・・・
僕はそんな身長無いし
そんなキラキラしたオーラしてないのに
そういえば、先輩が眼鏡を
取ったところ、見たことなかった
先輩の、ドレス姿・・・めちゃくちゃ綺麗だ
目に焼き付けておこう。
「よし。やっぱこれは要るよな」
会長に眼鏡を渡された先輩は
眼鏡を装着して、いつもの先輩に戻った。
そしてその時、先輩と目が合って
「・・・っ」
また恥ずかしくなって
下を向いてしまった
「す、すみませんっ」
何故かそう謝って、
下を向いたまま、スカートをぎゅっと掴んだ
やっぱり似合ってなかったよね?
会長も舞園先輩も、お世辞で
そう言ってくれただけだよね?
だって、先輩何も言ってくれない・・・
「似合ってんじゃん」
「すみませんっ!僕やっぱ・・・・」
え?
・・・・・・先輩、今なんて
「似合って・・・ますか?」
恐る恐る顔を上げて
もう一度先輩の顔を見た
「ん。可愛いと思うよ」
先輩がにこりと笑って、
僕を見てそう言った
“ 可愛い ”なんて
嬉しくなかった言葉なのに
先輩に言われると、胸がぎゅぅってなって
嬉しい気持ちでいっぱいになる
「ありがとうございます」
嬉しくて、少しだけ涙が零れていたかもしれない。
幸せな気持ちで胸がいっぱいだ。
「新?」
えへへっと、口元がにやけていると
会長が渋谷君の名を呼んで
何だろうと思って渋谷君に目をやった
「・・・・・・」
「し、渋谷・・・君?」
ずっと僕を見つめたままで
何やら口をぎゅっと閉じていた
「ど、どうしたの??」
具合でも悪くしたのかな?と思って
僕は渋谷君に駆け寄った
その時、
「わっ!!」
慣れない靴のせいで足が絡まって
そのまま渋谷君の胸にダイブしてしまい、
二人して地面に倒れて
渋谷君の上に乗っかってしまった
「ご、ごめんっ!!」
「お、おぅ・・・」
上半身を起こして下を見ると
顔を真っ赤にして、口に手をやる渋谷君
「え、どこか打った??
もしかして吐きそうとか??」
本当に具合が悪かったのかと思って
つい必死になり、僕は渋谷君に問い詰める様にして
顔を近付けてしまった
「や、まっ・・・ちょっ・・・」
渋谷君、さっきよりも顔赤い!
目も何だか回ってるみたいだしっ
どうしよう!僕のせいでっ
僕が突き倒すみたいな事して
具合の悪さに加速をっ
「二人とも大丈夫?」
「ああっ❤︎会計君と書記君の絡みシーン❤︎頂きますわ❤︎」
「おいっやめろ赤メガネ!」
「ちょっと!カメラ返して下さい!」
「そこの二人!騒がないで!」
側で会長達が騒いでいる
この体勢、中々起き上がれないよ・・・
助けてよ会長、先輩・・・
「渋谷君、ごめっ・・・」
申し訳ない。と目に涙を浮かべてしまった
その時
(((( キュンッ
「・・・・??」
何やらそんな音が生徒会室に響いた
そして、その音が何なのかはっきりしないまま、
「ちょ・・・・」
気付けば僕は天井を向いていて、
何故か、上には渋谷君・・・
「し、渋谷君?」
待って、何だか様子が・・・
「大崎・・・・」
いつもより、声が・・・
というか、雰囲気がおかしい?
頬を赤くしながら、
少しだけすわった目でにやりと笑う
これは、渋谷君なのですか?
「すげぇ可愛いよ」
いや違うよ!誰っ!?
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