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『お前の素性がバレたら、すぐに高知へ連れ帰るきな』
高知を出る時、桐島に言われた事を思い出した
「日野・・・」
ごめんな。桐島
転入して二週間も経たんうちに
「俺が・・・怖いか?」
バラしてしもうた☆(汗)
「・・・別に、怖いなんて」
ヤらせてなんて・・・
この状況で何を言ゆうがやろな。俺は
けんど、ああ言えば怒ってこれ以上問い詰めて来んと思うた
いやぁ。まさかいっちゃんが
挿れさせてくれる言うとは❤︎
つい嬉しくてバラしてしもうた❤︎(汗)
まじごめんな桐島!wwwww
「い、いっちゃん?」
でもいかんな。
いっちゃん顔青ざめちゅうわ
そらそうよな。
ヤクザの跡取りとか聞いたら
怖くないはずないよな。
約束なんてしてしもうたけんど
こりゃ出来そうにないな。
「ごめんな」
いっちゃんには嫌われたくなかったなぁ
出来ればもうちょいここに居りたかった。
姫やナル、しーちゃんとも
もっと仲良ぉなりたかったかな
「日野、また勘違いしてるよ」
ガクっと肩を落とした俺に
いっちゃんはため息混じりにそう言うた
「別に怖くないよ。」
「え?」
「まぁ、多少は驚いたけど」
怖くない?・・・
ヤクザの息子やぞ?
「ほ、ほんまか?」
けんどいっちゃん、いつも通りの顔に戻っちゅう
震えてない 怯えてない
「肩書きがヤクザの息子ってだけで
君はただの高校生でしょ?」
「ただの・・・高校生?」
そんなん初めて言われた
今まで、俺がヤクザの息子って分かったら
周りの奴はみんな俺から離れて行った
「いっちゃんは、俺から離れん?」
「はい?」
「や、ヤクザって聞いて・・・
怖くなって俺から離れて行ったりせん?」
「離れるも何も・・・
僕は君の世話を頼まれてるんだから
離れたくても離れられないよ」
いっちゃん!!(感動)
「うっ・・・ふぇ・・・」
「ちょっ!何泣いてるの!?」
「お、俺っ・・・」
ヤバイ。なんや嬉し過ぎる
「絶対・・・嫌われたかと思うた」
「嫌いだよ。君の事は」
どえっ!?き、嫌い!?
「そ、そんなっ・・・」
やっぱり俺がヤクザの子やきか??
「酷い顔だね。鼻水垂れてるよ」
そら鼻水も垂れるわ!
そんな堂々と嫌い言われると思わんかったわ!
「別に君の事は最初から嫌いだったよ。
ヤクザの息子って聞いて嫌いになった訳じゃない」
いっちゃんはそう言いながら
俺にティッシュを差し出してくれた
言うてくる事はちとキツイけんど
嫌いな理由が、別の事って分かったら
また嬉しくなった
とりあえず渡されたティッシュで
鼻水をチーーーンとかんだ
ティッシュからいっちゃんの優しさが伝わって来るぜよ。
まぁ・・・嫌い言われたのはショックやけんど
「・・・いっちゃん。嫁にして」
「却下」
「即答!?」
もぉ〜!いっちゃん素直やない❤︎
(龍のハートはセメントより丈夫)
「ところで日野。この話は誰にも話さないでおくけど、
僕はもう一つ君に聞きたい事がある」
「んぉ?」
鼻水をかみ終えると
いっちゃんは会長机の引き出しから
いくつかの紙を取り出して、それを俺の前に出してきた
「・・・・え、これ」
内容を見ると、ちと驚いた
これは、俺の個人データやん。
「さっきの話しを聞く限りでは
親族はちゃんといるみたいだね」
「お、おお・・・」
そう言われながら、俺はその資料に目を通した
え・・・いっちゃん・・・
俺の事嫌い言いながらもこんな詳しく調べて
やっぱりほんまは俺の事・・・
「馬鹿な事は考えない事だよ」
「はい。」
なワケないか。(泣)
それより、凄いな。
めちゃめちゃ正確に調べとる
「僕が聞きたいのはこの入院について」
いっちゃんはそう言うて
ペラペラと資料をめくりよった
そして、そのめくられたページには
俺が以前入院しとった病院の名前が
ズラリと書き記されちょった
「ほえ〜、凄いな・・・」
いやほんま良くここまで調べたわ
「なんでこんなに入院してるの?」
ふむふむと資料を読みよったら
いっちゃんにそう聞かれて俺はギクっとした
「日野、病気なの?」
「えっ!?」
病気?・・・・
「いや別に病気ちゃうぞ?」
そう言うと、いっちゃんは目を見開いた
「え?じゃあなんでこんなに入院してるの?」
あっ・・・やべ。
病気って事にしとけば良かった☆
「んん〜、そうやなぁ〜
まぁ俺ちっさい時からドジでな!
よく怪我しよったがよ」
「・・・・」
あっ、疑いよる・・・(汗)
「車に跳ねられたりもしたし
階段からも足滑らせて落ちてな!
とにかくドジ踏む度に怪我して病院にお世話なったわ!」
あはははっと笑うて
なんとか誤魔化そうとした
「嘘付かないで」
「・・・・・」
けんどいっちゃんは
そんなん嘘やってすぐ分かったみたい❤︎
俺、まじ嘘下手やわ。
「まぁ、怪我で入院したのはほんまやで」
「それは君がドジだからじゃないよね?
ヤクザの事と関係あるの?」
「・・・・」
やっぱり言わん方が良かったかな。
いっちゃん、いきなり勘鋭くなったわ
「ん、そんなとこ♪」
今更隠す事やないけんど
「じゃあなんで怪我したの?」
・・・流石にこれ以上は話せんわ
「日野・・・」
「んー!ヤらせてくれたら話しちゃる❤︎」
にこっと笑ってそう言うたら
俺は頭をシバかれた
「はぁ・・・・・じゃあ今はもう聞かない」
ため息をついてそう言うと
いっちゃんは椅子に腰を掛けた
「いたた・・・酷いなぁシバくなんて」
「本当はもっと強く殴りたいよ」
「えっ❤︎」
「❤︎ 付けないで。」
「お、おぉすまん!(汗)」
ギロリと睨まれて俺はとりあえず謝った。
桐島より怖いな。
いっちゃんってこんな子ながやな。
ツンデレ?とはちと違うな・・・
「もうこんな時間か・・・」
「下校時刻や!(喜)」
「馬鹿。今から勉強だよ」
「ええっ!?嘘やんっ!!」
「ほら、座って」
鬼畜やで。おかんより恐ろしいぜよ
「あはは・・・わーいお勉強(棒読み)」
「そっちは出口。ソファはここ」
逃げようとしたら背中を押されて
無理矢理ソファに座らされた
「いっちゃん酷い・・・(泣)」
「黙って問題解いて」
「ふぁい」
シャーペンを差し出されて
半泣きになりながら俺は問題集と向き合った
「日野、いつかちゃんと話してもらうからね」
「お??」
「入院の事」
「・・・・・・」
そう呟いたいっちゃんを見ると
俺は少し笑ってしもうた
「・・・分かった」
そして俺がそう言うと
いっちゃんも少しだけ笑みを零した
けんどごめんないっちゃん。
多分その事はいつになっても話せんと思う
「なぁいっちゃん・・・」
「なに?」
「俺の事、嫌わんといてな」
それを話してしまったら
ほんまにいっちゃんに嫌われる
「だから、僕は最初から嫌いだって」
「・・・・ふふっ」
「なに笑ってるの?」
いっちゃん、やっぱり言う事キツイぜよ
「いんや♪なんもない♪」
「なら手を動かして。帰れなくなるよ」
「おっす!」
けんど、なんか優しいな。
「いっちゃん・・・」
「・・・今度はなに?」
思った事をはっきり言うてくれる
俺の素性を知っても今まで通りに接してくれるき
俺はそれが何よりも嬉しい
「ありがとう」
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