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初デート
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付き合って、初めてのデート
まぁお約束と言うことで
待ち合わせの時に眼鏡が逆ナンされてるとか
分かり切ってた事だったけど
「ど、どどどうして」
「??」
改めて、今日のこいつを見ると
美女が眼鏡に声を掛けた理由がすぐ分かる
ただでさえこいつはイケメンなのに
「なんで・・・眼鏡してねぇんだよ」
今日に限って、あれ程嫌いだと言っていた
コンタクトでこいつは来ていた
「なんで眼鏡じゃねぇんだよ!」
てめぇが眼鏡外したら
ただのイケメンじゃねえかよ!
「眼鏡は必須だろ!」
「は?・・・ああ」
馬鹿か!コンタクト状態じゃ
てめぇのフェロモンだだ漏れなんだよ!
「こっちの方が服合わせ易いんだよ」
「はぁあ??」
ケロリとした顔でそう言った眼鏡に腹が立った
お前に似合わない服なんてねぇよ
あるなら全身タイツくらいだよ
「・・・はっ。まぁいい」
落ち着け俺。お色気眼鏡に何動揺してんだ
眼鏡付けてねぇからって、眼鏡は眼鏡だ
「ほら、行くぞ」
「ちょっ!」
荒ぶる気持ちを抑えようとしてたら
いきなり手を握られて
そのまま眼鏡は歩き出した
繋いだ手に目をやると、またドキドキしてくる
「・・・・・っ」
・・・で、デート
そうだ・・・今日は初デートだ
やべぇ。緊張する
「あ、そうだ。」
また少し口元が緩んでにやけていると
眼鏡は急に立ち止まって俺の顔を覗き込んで来た
「な、なんだよ」
「今日一日。俺の事はちゃんと名前で呼べよ」
「は?」
「“眼鏡”って呼んだらお仕置きな」
お仕置き???
「ちょ、何言ってんだよ」
お前を眼鏡って呼ばなかったら
なんて呼べばいいんだよ
「おいっ!めが「成海」」
さっそく眼鏡と呼ぼうとしたら
こいつは声を被せて来た
「成海って呼べよ」
そして、振り向いて
イケメン顔で俺を見る眼鏡に
また心臓がトクンと鳴った
「・・・だ、誰が呼ぶか」
「ほら、練習」
れ、練習だと?
「・・・・っ・・・」
けど、確かに眼鏡をしてねぇこいつを
眼鏡って呼ぶのは変だよな・・・周りから見て
「・・・な・・・」
今日一日くらい・・・なら
呼んでやらなくもない
オール明けのテンションだしな
今日は特別だ。
「・・・成海」
仕方なく、ボソっと眼鏡の名前を呼んだ
「ん。なに?」
そしたらこいつは嬉しそうに笑って
また俺の顔を覗き込んできた
「っ・・・何じゃねぇよくそが・・・」
なんだこれ・・・めちゃくちゃ恥ずかしい
「今日一日頑張れよ」
「は?」
「じゃ行くぞ」
「ちょっ!どこにっ??」
また眼鏡は俺の手を引いて歩き出した
「ゲーセンあっちだぞ!」
けど歩き出した方向は
目的地のゲーセンとは反対方向
「丸一日ゲーセンで時間潰せるワケないだろ」
はぁあ?潰せるよ!ゲーセン舐めんな!
「ゲーセンは午後からな」
「じゃ、じゃあ今からどこ行くんだよっ」
グイグイと引っ張られながら
俺は眼鏡の行く先がとにかく気になった
さっきから時間を気にしてるみてぇだし
「おい眼鏡!」
目的地を教えてくれない眼鏡に
ついさっきの約束を忘れて
いつもの癖で眼鏡と呼んでしまった
「あ・・・・」
「・・・・・・」
すると眼鏡は、案の定足を止めて
にやっと笑って俺の方へ振り向いた
「プラス1な。」
「は?」
「加算性だから。呼べば呼ぶ程自分の首締めるぞ」
にこっと笑ってそう言った眼鏡の顔は
ドSスマイルだった。
「お仕置きはまた後でな?」
「え?(汗)」
後 という言葉を聞いて
俺の中で危機感が生まれる
後 ・・・か。
俺今日、眼鏡の家に泊まるんだよな
ヤバイ気しかしねぇんだけど
額から変な汗が流れてくる中
眼鏡に引っ張られながら歩き続け
暫く歩いた後、眼鏡はその場所に着いたのか足を止めた
「よし。時間ピッタリだな」
オシャンティーな腕時計を見て
眼鏡はそう呟いた
いちいちその仕草がかっこいい。ムカつく
「え・・・ここ・・・」
いつもより増してイケメンな眼鏡に
腹を立てながらも、視線を上にあげると
ようやくその目的地を理解した
まぁそこは、初デートにしてはベタな場所
「新、何観る?」
映画館でした
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