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結局お前には
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射撃ゲーム開始五分。
『 you died....』
ほらな・・・
俺は死んだ。(ゾンビに殺された)
「頭ばっか狙ってるからだろ」
俺の隣で眼鏡はまだゾンビと戦っている。
「頭打たねえと死なねえだろこいつら!」
「は?・・・そうだけど当たらねえと意味ねぇだろが」
眼鏡をキッと睨み、そのあと画面に目をやった
眼鏡のハートはまだ満タンで
こいつは一回も殺されていない。
「まず打つなら足だろ」
「は?」
「動き止めてから頭狙うんだよ」
「・・・・・」
サラリとそう言った眼鏡は
襲ってくるゾンビの足を連射し、
うずくまるゾンビにトドメを刺していた
「こ、怖えよ」
「あぁ、結構リアルなゾンビだな」
ちげえよ。お前が怖いんだよ
顔色一つ変えずにゾンビを殺してるお前が怖えよ
「・・・・」
結局眼鏡は最終ステージまで生き残り
画面には初の突破者として名が残った
「・・・で。次はどうする?」
「っ・・・」
終わるなり、ドヤ顔で眼鏡はそう言った
ムカつく・・・ムカつく・・・っ
「次はあれだ!」
射撃で勝てねえなら今度は・・・
「太鼓の○人?」
「おう!結構ムズイぞこれ!」
リズム感と集中力が試されるゲームだ
あと腕の力。連打とかあるし
「設定はどうする?」
「もちろん鬼だ」
「了解」
太鼓の○人はDSで猛特訓した。
眼鏡は初めてだろうし、流石に設定が鬼となると
いくら眼鏡でもリズムについていけねぇだろ
『曲を選ぶドン!』
次こそ、勝った!
そして選んだ曲が流れ始め
俺と眼鏡はバチを持った
猛スピードで流れ始めるドンちゃんとカツちゃんの顔は
もはや目では追い切れない
つまり、DSで感覚慣れをしている俺が有利!
「はっ、悪く思うなよめが・・・」
また勝利を確信し、眼鏡の方をちらりと見た瞬間
『100コンボぉ〜!!』
「・・・・」
『イモ連打ぁ〜!500コンボぉ〜!』
「・・・・・」
そこに居たのは・・・太鼓の○人を越した
太鼓の超人だった
「・・・・えっ・・・」
俺は未知の世界を見た。
眼鏡から目が離せない・・・(←馬鹿)
『連打ぁ〜!!連打ぁ〜!』
俺は眼鏡に見とれていて
全然太鼓を叩けなかった・・・
そして
あっという間に曲が・・・終わった
「こんなもんか」
ゲームが終わってふぅっと息を吐いた眼鏡を見て
何故か涙が零れた・・・
俺の画面には、クリア失敗・・・
ドンちゃんも泣いている
けど、眼鏡の方のカツちゃんは
キラキラ笑顔で周りに花が咲き乱れている
『フルコンボだドン!』
「新、次はどうする?」
眼鏡のカツちゃんが嬉しそうにフルコンボと言った時
眼鏡はにやっと笑って俺にそう言ってきた。
「次は・・・」
感情の無い涙が頬を伝う中
次のゲームへと指を刺した
「ま、マリ○ー・・・」
この時、また俺は確信した
「ん、了解」
俺は、眼鏡には勝てない・・・・(泣)
「面白かったな。ゲーセン」
「・・・・そうだな」
案の定、そのあとのマリ○ーも完敗した。
眼鏡は黄金のレーサーという称号が付き
俺は通りすがりのレーサーだった
その後のコインゲームは
眼鏡がコイン500枚を獲得し
ゲームが終わりそうに無かったから
近くに居た子供にコインを譲った
そのあとのワニワニパニック(モグラ叩き)は
無表情でワニを容赦無く叩く眼鏡が
恐ろしくて、俺は対決を辞退した。
結局俺は何一つ勝てなかった
「新。買い物して帰るけど何か要る物ある?」
「・・・・お菓子」
全部の勝負に勝った眼鏡は
お仕置きの事は言って来なくて
また優しい眼鏡に戻っていた
「じゃあどっかスーパーでも行くか」
「・・・おう」
だから余計に怖い。
今から眼鏡の家に行くがその後が怖い。
俺、何されんだろう・・・
手を握られたまま、歩き出すと
俺はふと眼鏡の横顔を見た
「・・・な、成海ってさ」
「ん?」
「ピアス付けてるよな」
「え?」
俺がそう言うと、眼鏡はこっちを見てきた
前から気になってたんだよな。
いつもつけてる黒いピアス・・・
時々光に照らされてキラッと光るのが
かっこいいなって思ってた
「いつから開けてんだよ?」
「んー、中1から」
中1っ!?・・・中1でピアスだと?
「お、俺より不良じゃねぇかよ」
また歩き出した眼鏡は
そうか?っと言って笑った
日に照らされて、眼鏡の耳に光るピアスに目がいく
そのシンプルなピアスが
眼鏡が付けてるピアスが・・・
「・・・お、俺も開けたい」
綺麗だった・・・
「え?」
「だ、だからっ・・・俺もピアス開けたい」
気が付けばそんな事を言ってしまった
「なんで急に?」
「べ、別にっ・・・なんとなく」
「・・・・」
眼鏡とお揃いがしたいとか言ったら
絶対こいつ調子に乗る・・・
なんて思いながらも、本音は眼鏡とお揃いがしたい。
そんな乙女ちっくな気持ちを隠しながら
下を向いて歩いていると
眼鏡はボソっと呟いた
「駄目だ・・・」
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