アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
不良に囲まれて
-
結局今日一日、先輩と渋谷君の事が
頭から離れなくて、授業にも全然集中出来なかった
せっかく僕の為に作ってくれたノートも
あれから一度も開いてない
僕は本当に性格が悪いな。
僕の為にここまでしてくれたのに
渋谷君が先輩と付き合ってるって知ると
その親切さえも憎らしく思えてしまう。
「はぁ・・・」
そう考えるとため息が出た
先輩を好きになったのは
僕の方が先だったのに・・・
「忍?」
「ふぉいっ!!」
「「「・・・・・」」」
・・・・っ、くそっ・・・
また変な返事になったじゃないか(怒)
いきなり名前を呼ばないでよ秋人君っ
「ぷっ(笑)なんスかそいつの返事ww」
・・・いや、と言うよりさ
「まぁ緊張してんだよ!な?忍!」
「・・・・へ、へい」
なんで放課後に
僕は秋人君のお友達(不良)に囲まれて
ファミレスになんか来てるんだ。
「ぼ、僕・・・場違いな気が・・・」
「ん?」
「あ、いえ。なんでもないです」
いかんいかん。下手に喋らない方がいい。
とにかくなんでこうなった。
いや、放課後いつも通りに秋人君が僕を迎えに来て
何故か会わせたい奴らがいると言われ
これまたビクビクしながら後を着いて来たんだが
着いてこなければ良かったよ。
早くも後悔だよ。禿げるよ
秋人君のお友達は二人。
中学の時のダチだとか言ってた。
僕と秋人君の向かい側に鬼が二匹。いや、二体か。
恐ろしい形相だよ。
君達は生まれてくる時代を間違えたよ
妖怪が統べる時代に生まれるべきだったよ。
「つか、忍ちんは秋人さんと付き合ってるんスか?」
そんな事を考えていたら
僕の向かい側に座った不良が
にやにやしながらそう言って来た。
何故か僕は秋人君の連れと言う事で
この鬼達は僕に対して敬語だった。
・・・それより、なんだよ忍ちんって
「ぼ、僕達は「おう!付き合ってるぞ!」」
って!ちょっと待ってよ!!
何で即答で返すのさ!
変だろ!何堂々とホモ発言してんの!?
「あ、秋人君っ!」
たまらなくなって、僕は秋人君に
何故堂々と言いやがったこのアホが!
っと目で訴えた
「そんな照れんなって」
「・・・・」
そしたら秋人君は嬉しそうに笑って
僕の頭を撫でて来た。
いや。・・・いやいやほんと馬鹿だよ
僕は照れてなんかないよ。
もうなんなの・・・ちっとも僕の事分かってないよ
「安心しろよ。こいつらも付き合ってるから。」
「ふぁ??」
急に、秋人君がそう言ったら
向かいの鬼二人は、デレデレしながら
肩を組み始めた
「へへっ、そうなんスよ。」
そして二人で顔を合わせて
幸せそうに笑っていた。
「いやぁーけど、まさか秋人さんが
男と付き合うとは思ってなかったっス!」
「ははっ、惚れちまったもんは仕方ねえよ」
惚れられたものは仕方ないよ。
鬼と話す秋人君に心の中でそうツッコんだ。
「そう言えば、忍ちんの高校って
新さんが通ってるとこっスよね?」
「ふぇ??えっ?し、渋谷君?」
「ウスっ!トップともダチなんスよね??」
と、トップ??
「えっ?・・・え?」
何故今、渋谷君の名前が出て来たのか理解出来なかった
そして、なんだ?トップとは?
「ん?あれ、もしかして忍ちんは
新さんの事知らないんスか?」
「えっ?・・・いや、と、友達だけど・・・」
ってか、何でさっきから
渋谷君をさん付けで呼ぶんだ?
僕達は同い年だよね?
「秋人君・・・」
話が見えないと思い、
僕は秋人君へ説明しろと目をやった
「んー、忍には話していいかな。」
すると秋人君は少し考え込むと
ニコッと笑って口を開いた
「鷹中って知ってるよな?」
「た、鷹中?・・・」
鷹中って・・・あの不良校で有名な?
と言うか、二年前にいきなり有名になった中学だよな?
「う、うん・・・名前くらいは」
一気に県内へと名を広めた
喧嘩トップクラスの不良の巣
確か・・・その不良を束ねていたのは
本物の鬼のような男だって
当時、僕の学校では噂されていた
目を付けられたら最後、殺されると・・・
その鷹中が、渋谷君の話と何か関係あるのか?
なんだなんだ?と、気になる反面
少し聞くのが怖くなって、唾をゴクっと飲んだ
「新さ」
「・・・・」
「鷹中の元トップなんだよ」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
202 / 617