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我慢
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忍が包丁で指を切ってしまい
俺は絆創膏を取ってくると言って台所を出た
だけど台所を出ると、出たすぐその場所で
俺はしゃがみ込んでしまった
そして今、頭を抱えている。
「・・・っ・・・」
忍の・・・指を舐めてしまった(焦)
「ど・・・ど、ど・・・」
どうしよう・・・やべえよっ
つい小夏と春人が怪我した時の対応をしちまった
俺ちゃんと普通の顔出来てたよな?
やらしい奴って思われてねぇよな?
スケベとか思われてねぇよな?
変態とか思われてねぇよな!?
「・・・っ、くそ情けねえ」
無意識にしてしまったとは言え
忍にまた警戒させる様な事をしちまった
俺の事少しでも見てくれるように
ダチらしく振る舞おうって決めたのにっ
「・・・忍の指・・・女みてぇだった」
細くて白くて・・・
ほんと、ちょっと力入れたら折れちまいそうだった
指だけじゃなくて、忍は本当に華奢な体だ
腕、足・・・首に、腰・・・それから・・・
って、何考えてんだ俺はっ!
忍の裸想像して勃ちそうとか、ほんとに変態か!
「・・・・はぁ・・・」
ダチか・・・ダチに戻って
前より忍は心開いてくれたかな?
前ほどビクビク怯えてねえから
少しは安心したけど・・・
「キスしてぇ・・・」
触れねえって結構辛えのな。
せっかく二人きりなのにお触り我慢とか
生殺しだろほんと・・・
とにかく、絆創膏を取りに行かねえとな
欲情しそうになる心を必死に抑え込み
俺は救急箱を手に取った
絆創膏を中から取り出し
急いで忍の元へと戻ろうとした時だった
【〜♪〜♪】
「お?」
俺の携帯が鳴り、すぐに画面を見ると
土屋の名前が表示されていた
忍に早く絆創膏を届けなくちゃいけねえと思ったから
台所に向かいながら俺は電話に出た
「お、土屋?どした?」
『・・・っ、はぁっ・・・・あ、秋人、さんっ』
「ん?」
いつもならハイテンションで
“秋人さぁーん♪”とか言ってくるのに
電話に出るなり、土屋は何故か息を切らしてて
どこか慌てている様だった
様子が変だった土屋を不思議に思い
俺は足を止めて、どうしたのかを聞いた
「土屋、お前何でさっきまで
猛ダッシュしてたみてぇに息切らしてんの?」
そう聞いたら、また土屋は少し慌てた様な声で
ちょっと体鍛えてたっス。とか言うから
なんだそれ、と言って俺は笑った
「まぁ、鍛えるのはいいけど、
お前川下と泊まりしてんじゃねえのかよ?」
『・・・・・・・うっス・・・』
・・・ん?
なんだ?あんま嬉しそうじゃねえな
「ってか、他に用事ねぇなら切るぞ。
忍が包丁で指切っちまったから、
絆創膏持ってってやんねぇといけねえからよ」
そう言って電話を切ろうとした時だった
『秋人さん!』
「!?」
いきなり、土屋は電話の向こうで大声を上げた
どうした?と聞いてみると
今度は落ち着いた土屋の声が聞こえてきた
『その・・・聞きたい事、あるんスけど・・・
すぐ済むんで。ちょっとだけ時間下さいっス・・・』
「??・・おぉ、なんだ?」
ほんと、土屋元気ねえな・・・
川下と喧嘩でもしたのか?
『あ、秋人さんなら・・・』
「ん。」
『目の前に、助けを求める人が2人居て・・・』
「おう。」
『でも、自分が助けれるのはその内の1人だけでっ・・・』
・・・なんだ?何かのアンケートか?
『その2人が、恋人とダチ・・・だったら』
「・・・・」
『秋人さんなら・・・どっちを助けるっスか?・・・』
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