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快楽と痛み
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「ゔ、・・・っ・・うぅ・・」
眼鏡の腕に必死にしがみつくと
ゆっくりこいつは俺の中に入って来る
「・・いっ・・ッ・・」
その時一瞬目を閉じてしまい
脳裏にあの人の姿が浮かび体が震えた
「ひ・・・うぐっ・・・・」
「っはぁ・・・新?・・」
眼鏡は俺の様子が変わったのをすぐに感じ取って
体の動きを止めた
目を細めながら俺を見るこいつは
さっきまでのにやにやした意地悪な顔じゃなかった
「どうした?」
「・・んでも、ない・・続けろ・・っ」
眼鏡の胸に額を付け体を擦り寄せた
こいつと重なる肌の感覚を少しでもいいから多く感じたい
「う・・・ぁ・・」
「力抜け。入んねえよ」
「っ・・いっ・・はっぁあ」
必死に力を抜こうとはしてる
でも体が強張ってブルブル震える
息が詰まって喉が痛む
「新」
「ぐ、ぁ・・あっ・・」
苦しい
「なっ、成海・・」
「・・・なに?」
痛くないはずなのに
苦しくないはずなのに
「もっと・・・な、まえ・・呼んで・・・」
目を閉じる度に、会長の悲しそうな顔が頭に浮かぶ
「・・・・・なるみ・・っ成海」
あの人が泣きそうな声で俺を犯した
あの時の感覚が体中を巡って
ナカに入って来ようとするこいつを
体が拒もうとしてる
「ぅ、っ・・名前・・呼ん、で・・」
「・・・・」
俺に触れてるのはこいつだ
「新」
「ひっ!・・っ、うぁ・・」
俺の名前を呼んでるのはこいつだ
「大丈夫だから、息吐いて」
「っう・・く、・・・ん」
今俺を抱いてるのは、あの人じゃないのに
「ま、って・・・待って!」
「新?」
ちゃんとここにいるのは俺の好きなこいつなのに
「・・ッズ・・・い、たい・・」
「・・・・」
痛い
噛まれてない場所までジンジンする
眼鏡に触れられた場所とあの人が触れた場所
全部体が覚えてる
「ゔっ・・ぐ・・・・」
さっきまでは平気だったのに・・
会長の事だって何一つ頭に過ぎらなかったのに
「お前・・・」
「っ!や、やめっ・・」
いざこいつが入って来ると会長を思い出してしまった
眼鏡が俺を抱くように俺を抱いた会長の熱と
会長に与えられた快楽と痛みが
今のこいつを・・・
「新?・・どうした?」
「・・・ぁ・・」
声も体も震える
「ご、ごめ・・」
さっき、頬に添えられた眼鏡の手を払ってしまった
眼鏡は動くのをやめて俺の顔をじっと見つめてきた
顔を上げるとこいつと目が合ったけど
すぐ逸らして下を向いてしまった
ドキドキしてた胸の音が
音を変えてドクドクと早く脈を打ち始めた
嫌な心臓の音が鳴り響く
また込み上げて来た涙を必死に堪えた
「・・・・」
「・・な、んでもねえ・・・から」
「・・・・・」
瞳がグラグラと揺れて眼鏡がちゃんと見れない
「い、痛くねえから・・さっきの嘘、だから・・」
「・・・・」
声と体の震えを何とか誤魔化そうと
ははっと笑って眼鏡にしがみついた
「や・・めるなよ・・・」
「・・・・」
けどこいつの熱を肌で感じれば感じる程
会長との事を思い出してしまう
「やめるな、って・・お、い・・」
「・・・」
さっきから眼鏡は黙ったまんまで動かなかった
抱き締めてもくれない
「・・ズッ・・おい・・早く・・しろよ」
「・・・・」
こいつが今、俺の何を見て
何を感じ取って何を考えてるのかって考えたら
不安になって、怖くなって涙が零れた
「抱け、よ・・っ・・」
早く抱いてほしいのに
体は受け入れてない
もう泣きたくないのに涙が止まらない
こんな俺を、お前はどうするんだ
「・・なる・・み・・」
「・・・・」
「好きって・・・言って・・」
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