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友達って楽しい
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「うっぐ、・・・も、ちろんっスぅ」
「ふふっ、ありがとう」
「ヒック、・・・う、・・ふぇ・・」
糸が切れた様につっちーは涙をボロボロと流し始めた
多分ずっと自分の事責め続けていたんだと思う
嗚咽を零しながらまた何度か謝ってきた
「オレ、・・ズッ・・もうあんな事にならない様に
ちゃ、ちゃんと強くなるっス・・・」
「はい」
「ダチを守れるくらい・・っ、ちゃんと強くなるっス」
「僕もだよ」
「ヒック・・・忍ちん・・・ぅぐ・・・」
子供みたいな泣き方をするつっちーを見て
僕は頭を優しく撫でてあげた
今まで撫でられる側だったから
撫でる側の気持ちなんて分からなかったけど
「ほら、もう泣かないで」
この人を守りたい。側に居てあげたいって思う
自分がこの人にとってほんの小さな支えでもいいから
なってあげたいって自然と思える
「うぁぁあああん・・・忍ちんんん!」
秋人君もこんな気持ちだったのかな?
「ふふっ、鼻水出てるよ」
そうだと良いな・・・
「(怒)」
「・・・・・」
「・・・・」
なんて思って居たら、黒いオーラを纏った
カワちゃんが僕達の目の前に現れた
「か、カワちゃんっ」
「・・・・(怒)」
つっちーは涙をピタリと止めて
ドラマでよくやってる浮気をしてしまった時の言い訳みたいな事を言った
「ち、違うんだっ、カワちゃん!忍ちんとはそんな関係じゃないっス!」
「(怒)」
そう言えば、つっちーを探しに行こうってなって
カワちゃんとは途中ではぐれてしまったんだった
今僕がつっちーを押し倒してる感じだし
頭撫でてたし・・・
立派な浮気現場に取れるよね(汗)
「カワちゃんっ!いやっ行かないでぇえ!!
オレ、カワちゃん居ないと死んじゃうっスよお!」
「(怒)(怒)(怒)!!」
つっちーはカワちゃんの足にしがみ付いてまた泣いてる
「愛してるのはカワちゃんだけっス!いやぁ!
オレを捨てないでえ!!」
「ふふっ」
「!」
「ふぇ?」
「・・・ん?」
そんな二人を見ると自然と笑みが零れた
「え、あの、何でしょう?」
笑うと、二人がびっくりした顔で僕を見てくるから
不思議に思い二人にそう訪ねた
「忍ちん・・・笑ったっス」
「・・・・」
笑った?だって二人見てたら・・・
「あっ、ごめん、笑っちゃいけなかった、よね?」
って今僕のせいで二人が険悪なムードになってるのに
何笑ってんのさ僕の馬鹿!
「ご、ごめん「やったーーーっ!」」
・・・・・へ?
「カワちゃん!忍ちんオレ達を見て笑ったっスよ!」
「!!(喜)」
「オレ達何か面白い事したんスかね?」
「・・・??」
「でも笑ってくれたっス!忍ちん笑顔っス!」
「(喜)(喜)(喜)!!」
険悪だったのに、僕が笑っただけで
二人は大喜びして両手を繋いで
嬉しそうにグルグル回りながらステップを踏んでる
「・・・あの・・」
「ひゃっふぅ〜!忍ちん!忍ちんっ!」
「♪(喜)♪(喜)♪(喜)♪」
「・・・・」
バタバタとはしゃぐ二人を止めようとしたけど
踊ってる二人を見たらまた笑いがこみ上げて来た
「ふふっ・・・」
友達って楽しいな・・・・
そう思って居たら、ゴツンっと言う音が二回聞こえた
目を開けると二人の背後に誰か立ってる
「いたっ」
「(泣)」
つっちーとカワちゃんは頭のてっぺんを押さえてて
すごく痛そうなタンコブが出来てた
「ダンス踊るな。大声も出すな病院だぞ」
少し怒った声でそう言ったのは渋谷君だった
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