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呼んでいいのは
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氷崎は歯に力を入れて来たが、更に口の中へと拳を押し込むと苦しそうに眉を歪めた
手も足も使い物になってない今のこいつをどうするかなんて簡単だった
仕返し…なんてしても何がどうなる訳でもない。
だけど新を散々苦しめたこいつにはその何倍も苦しんで貰わねえと…
いや、少しくらい恐怖ってのを味わって貰わねえとな……
「お前の言ってる事、少しは同感してやるよ」
「がっ…ぁが、…ぐが…」
「確かに新の泣いて喚く顔は最高だな」
「⁉︎…」
俺もあいつの泣き顔は好きだし。
俺に何かあった時のあいつの焦る顔も見てみたいとは思う
けどあいつのその顔を引き出すのは俺だ
「俺以外の奴がその顔を見るなんて事はありえないんだよ」
そう言ってこいつの腕の付け根に足を掛けた
力を入れて踏み付けると氷崎は苦しそうに唸る
「ぐっ…が…ぁ…」
「お前の腕、前から折ってやりたかったんだよ。けどあいつが折っちまったのか」
「ッ⁉︎…が、がぁ‼︎」
拳が口に押し込まれているから氷崎はろくに言葉も発せられていない。
いいざまだった。苦しむこいつの顔を見て俺は笑みが零れた
「あぁ、それならさ…お前の目は俺が駄目にしてもいいよな?」
「⁉︎」
右手の人差し指と中指で氷崎の左まぶたに軽く触れると、氷崎の目の色が変わった
「お前が新を見つける事が出来ねえ様にさ。この目ん玉くり抜いてもいいよな?」
「…ヒッ…ぐ、が…」
「あとお前があいつの名前を二度と呼べねえ様に、この舌も切り落としてやろうか」
拳を開いて氷崎の舌を掴んだ。
少し爪を立てて引っ張ると気持ち悪いのか苦しいのか氷崎の目に涙が浮かぶ
「…げぇっ、ゔ…」
「お前があいつの周りを壊していくなら、俺はお前自身を壊してやるよ」
「っ‼︎…はっ…ば、はぁっ…はっ」
「いい顔だな。肉体的に壊れて行く時の顔も最高だと思わねえか?」
囁く度に、徐々に氷崎の体が震え出す
面白い。
自分が格下だと認識させられた時の相手の顔は本当にゾクゾクする
「へめッ…ば、はへっ…‼︎」
「喋んじゃねえよ。唾が出るだろが、汚ねえ」
「ぐひっ‼︎…ぐぇっ…」
喋った瞬間舌をぐいっと引っ張ると氷崎はとうとう涙を流した
「ひ……はひ……ひっ……」
「お前でもそんな顔するんだな。いいな、もっと苦しめよ」
「ひぎっ‼︎…ひぁっ、ぐ…ひっ…」
また涙を流すこの男を見て俺は笑う
苦しめていると考えると満足感で満たされる
けどいい加減まじで汚ねえな。さっさと手洗いてえ
「覚えとけ。次あいつに何かしたら、その時は俺がお前を殺してやる」
「はぁっ、げぇっ‼︎ゲホッ…」
耳元でそう呟き、口から手を抜いてやると氷崎は咳き込み始める
顎をガクガクと震えさせるその顔はまるで別人のようだった
そしてそのまま扉の方へと向かい病室を出ようとした
「あぁ、あとさ……」
「ひっ‼︎」
一言言い忘れたから出て行く前に声を掛けると
それだけで氷崎は体をビクッとさせ怯え始めた
「俺の事を『眼鏡』って呼んでいいのはあいつだけだから」
「……っ」
「せいぜい俺に舌切り落とされねえ様に言葉には気を付けとけよ」
ガタガタと震え大人しくなった氷崎を見届け俺は病室を出た
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