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貰い風邪
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眼鏡から連絡があって、今日の10時から会える?って聞かれた。
別に他に用事なんて無かったから会う事にして眼鏡の家まで来た。
だけどこいつの家に着いてインターホンを鳴らしたら、出てきたのは顔真っ赤にさせた眼鏡だった。
「おい……どうしたんだよ」
やけに息が上がっててぜぇぜぇ言ってる
「あ…ぁ、……ちょっと……貰い風邪…」
貰い風邪?なんだそれ……つか、風邪にしては重症じゃねえか?
というより……風邪の時は俺に会いたくねえって前言ってたよな?
「とにかく、ベッド戻れよ…」
「……あぁ」
今にも閉じてしまいそうな目をしてる眼鏡の背中を押して、家の中へと入った。
背中を押しただけだったけど、眼鏡の体温はいつもより本当に高くて、ただの風邪にしてはこれはやばいんじゃねえのか?とか思った。
「ゴホッ…ゴホッ……っ……新…」
「な、なんだよ……」
ベッドに寝かせると、咳込んで俺の名前を呼んでくる。なんだよって聞き返したら、名前呼んだだけだって言われた。
なんか……こんなに弱々しい眼鏡の声聞くの……初めてな気がする
「薬は?」
「………飲んでねえ」
こいつ……また苦いの嫌いってやつか。
「風邪引いてるなら言ってくれれば良かったじゃねえかよ。お前でも飲めるガキ用(笑)の薬買って来てやったのに。」
風邪で弱ってんなら今日は思う存分お前をからかえるな。なんて思って鼻で笑っていると、眼鏡は言い返して来なくて本当にしんどそうな顔をした。
「……おい。そんなに具合悪いのかよ」
「………え?」
「っ⁉︎」
え?と言って俺の方を向いた眼鏡は、顔真っ赤で……ちょ、ちょっとだけ目がウルウルしてて……最強に
エロい。
「〜〜〜〜ッ!」
ムカつくけどドキっとしてしまった……
「わ、悪いなら黙って寝てろボケ!今薬買って来てやるから!」
くそ眼鏡が!どこでエロウイルスに感染してきたんだよ!
「寝てろよ!1ミリも動くなよ!」
「…………」
眼鏡に布団を掛け直して、さっさと薬局にでも行こうとした時だった
「待って」
「おわっ!」
急に腕を掴まれて、そのまま眼鏡の上に倒れ込んでしまった。
「な、な、……」
倒れるとすぐに背中に眼鏡の腕が回って強く抱き締められる。
いつもより高い眼鏡の体温が俺に移ってきて体が一気に熱くなる
「新………」
「へ、へいっ」
吐息交じりの眼鏡の声が耳元で聞こえて腰がゾクっとした。
いや、いやいやまさかこのままや、ヤるとかじゃねえよな?そんな場合じゃねえよな?
「……っ…」
心臓がバクバク鳴って来た時、眼鏡は何かを呟いた
「……樹と……会った」
「え………」
眼鏡が会長の名前を言った瞬間、バクバクしてた心臓が大きく脈を打って……止まるかと思った
「か……会長と?……」
「うん」
何だろう……急に変な緊張感が生まれて声が震える
「な、殴って……ねぇだろな?」
だけど、会長に会ったと聞いた瞬間、真っ先に頭に浮かんだのは眼鏡が会長を殴る場面だった。
「……殴ってねえよ」
「………」
二人の殴り合いなんて考えたくないって思っていたら、眼鏡は殴って無いって言って、また俺を強く抱き締めてきた。
良かった……殴ってない……
ホッと息を漏らすと、眼鏡はまた口を開いた
「……けど……」
「?」
「………キスした…」
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