アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
自制心
-
樹と会った次の日の朝、頭が痛くて俺は目を覚ました。
起きた後も体が怠くて異様に息が上がってて、どうもおかしいと思い、すぐ体温を測ってみると38度の高熱だった。
いや、まさかとは思うが、樹に薬を飲ませたあの一瞬で風邪を貰うなんて……
どんだけ免疫力弱いんだよ俺は。
風邪を引いたと分かると更に体の怠さは増した。
風邪か……前にも新の風邪貰って学校休んだ事があったな。
情けねえ話、未だに俺は風邪の時は自制心が効かない。
だから、今回だって治るまであいつには会わないでおこうと思った。
だけど時間が経つにつれて頭の痛さも増して、体も寒くておまけに咳まで止まらない。
薬なんて飲みたくもなかったから、寝てさえいれば治ると思ってた。
瞼は重いのに、全然眠りにつけない。
そんな時、霞む視界の中で俺は携帯を手に持っていた。
ほんと、どこまで自制心効いてねえんだって自分に呆れた。
気付けば新にメールを送ってしまっていた……
すぐにメールを送り直そうとしたけど、しなかった。
樹との事もちゃんと話したいし……それに、会いたかった。
新はすぐ家に来てくれて、俺の体を心配して薬を買いに行くと言った。
でも、離れて行きそうになった新の腕を引いて俺の上に抱き寄せた。
最初は何故かテンパってたこいつだけど、樹との事を話したら急に新は顔色を変えた
「……え……き……キス?」
「………」
……あ……いや待て、言い方がまずかったか…
固まったまま、頭の上に沢山ハテナを浮かべる新の背中を優しく撫でた
「ごめん……違う……口移しだわ…」
「⁉︎」
ボソっとそう言うと、更に新の顔は……真っ青というより……真っ赤だった
「て、て、てめ……か、かかいちょとっな、何をっ」
「……?」
あれ……何て言えばいいんだっけ……薬を……飲ませただけだ……って…
「あらた……」
ちゃんと言わねえといけねえのに
「んンっ⁉︎」
あわあわと取り乱す新の頭を引き寄せてキスをした
「んっ……ぁ…め……んんっ‼︎」
「……はぁ…っ……新」
「??」
駄目だ……頭がクラクラして我慢出来ねえ
「………抱きたい」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
302 / 617