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番外編【バレンタイン前日】
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「チョコの作り方を教えて欲しい⁉︎」
秋人の声が店の中に響いた。
「馬鹿が!大声で言うなよ!」
咄嗟に秋人の口に手を当て黙らせると、秋人は目を細めて俺を見てきた。
「なんだよその目…」
手を離してやると、更に秋人はにやにやし始める。
「ほぅ。なんでス◯バに呼び出されたのかと思ってたけど、そういう事か。へぇ~お前がチョコ作りね~」
机に肩肘をついて俺を舐め回すかのように見てくる。
腹立つなその顔。
「わ、悪いかよ……」
「いや、別に悪いなんて言ってねぇけど。んで?相手はお前の彼氏さんか?」
「かれっ⁉︎………っ……」
彼氏って言葉に過剰に反応してしまい、顔が一気に熱くなった。
秋人はそんな俺を見て「なんだ彼氏か。」と言ってまたにやにやし始める。
「まぁ別に作り方くらいは教えてやるけど。そいつチョコ好きなのか?」
「あー、うん……多分。めっちゃ甘党だし。」
「甘党?んじゃビターは駄目なのか?」
駄目だ。ビターなんてくれてやったらあいつ何するか分かんねえ。
『お前と一緒に食ったら苦いのも悪くねぇかもな。』
なんてまたすかした顔で言って来るに決まってる。(経験談)
「ん~、そいつどこまで甘党なんだ?」
「え?」
ストローに口を付けたまま、秋人はそんな事を言った。
「いや甘党ならさ、それなりに甘くしねぇとしけねぇじゃん?あとどこまでビターが駄目なのかとかも分かってるのと分かってねぇのじゃ出来上がりが違うしさ。」
どこまでビターが駄目か?………
やべえそんな事知らねえ。
「ま、作り方くらいサクッと教えてやるよ!明日レシピ渡してやっからお前そいつがどこまで甘党なのか調べといてくれ!」
「……お、おう」
秋人は立ち上がって何故かガッツポーズをした。
料理の事になると、正直秋人は変に燃える。
どうしよう……調べるつっても……
何をしてあいつがどこまで甘党なのか見極めればいいんだ?
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