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いちご味の
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翌日、目を覚ましたのは昼過ぎだった。
起きると隣に新の姿は無くて、ベッドの横にある机の上に書き置きが一枚と、ペットボトルに入った水、あと風邪薬らしき子供用のドリンク剤が置かれていた。
“ 秋人のとこ行ってくる。薬買って来てやった感謝しろ。起きたら絶対飲め。”
そう書かれていた。
おまけに手紙の左下には、俺?……なのか分からねえけど、眼鏡を掛けた棒人間が落書きの様に描かれていて、吹き出しの中には『くそ眼鏡』と書かれていた。
「………」
黙ってりゃ可愛いのに。本当に一言多い。
でも、何故か嫌な気持ちにはならない。
あいつが買って来てくれた薬を手に取る。
ちなみにパッケージにはデカデカと『あまぁ〜いお薬』と記されていて、対象年齢は5〜10歳。
ついポカンとしてしまった。
「…………本当にガキ扱いだな」
箱を開け、中に入っていたドリンク剤の蓋を捻る
カチカチっと音がして蓋が開くと、確かに甘いにおいがした。
小さな飲み口に口を付け、ゴクリとドリンク剤を飲み干すと、乾いた喉が一瞬にして潤っていく
「…甘っ……」
本当に甘いな……なんだこの味?いちごか?
「…………この俺にいちご味を飲ませるとはね。」
ついに女々しい扱いにされて来たな。
これはどこかで挽回してやらねえと。なんて思いながらベッドから降りた。
多少喉は痛いけど熱はすっかり下がってて、体の怠さも抜けている。
熱のせいで汗かいてたから、風呂でも入ろうと思い脱衣所に向かった。
風呂から出たら、新に連絡するか
樹の事も、ちゃんと話さねえといけねえしな
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