アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
気が合いそうだ
-
新と出会ったのは中学入ってすぐ。
廊下を歩いてたら、向かい側から歩いて来た新と肩がぶつかって、俺はすぐ謝ったんだけど、新に胸倉掴まれてその場であいつに殴られた。
流石に謝ったのに殴られたら俺も腹立つし、結局入学して早々俺は問題を起こした。
それからあいつとは顔を合わせる度に喧嘩三昧。
初めのあいつの印象は、一言で言うと《短気》
女顔に、身長も低かった新の事をクラスメイトがボソリと「女みてえ」と呟いただけで、その日は授業なんてしどころではない程教室は荒れた。
誰とも連まなくて、あいつはいつも一人だった。
だけど新の周りには人が集まって行った。
性格なんて、どうでもいいと思えるくらい、周りの奴等は《強い》新に惹かれて行った。
多分、俺も最初はその中の一人だったかもしれない。
何度殴り合ってもあいつには一度も勝てなかった。
こんなちっさい体のどこにそんな力があるんだ?って毎日あいつに会う度ワクワクした。
まぁそれから色々あって、入学して半年経った頃から新と俺は連む様になった。
そっからあいつとは本気で喧嘩なんてしてない。
もちろん遊びで手合わせくらいはしたけど、結局それも一度も勝てなかった。
ああ。こいつに勝てる奴なんて人間離れしたバケモンくれえだろうな。
なんて思っていたんだ………それなのに、このインテリ眼鏡があいつに勝っただと?
信じられねえ……
「……お前…本当はガチムチマッチョなんだろ…」
だから俺は知りたい。あいつを負かす程の力がこの男にあるのか。
どうやってあの新に敗北を与えたのか
「ガチムチ?……別に普通だけど」
「嘘付け‼︎普通の人間があいつに勝ってたまるかよ‼︎」
「つか、あいつと友達なんだろ?なんで友達をどう負かしたかなんて知りたいんだよ」
「あいつをからかう為に決まってんだろ‼︎」
「…………」
こいつ、知ってどうこうするつもりはないんだろ?って言ったな?
もちろん知ったところでその方法を使ってあいつを負かそうなんて今更思わねえ
でも、俺はあいつに勝ちてえ‼︎
喧嘩じゃなくても勝つ方法はいくらでもある‼︎
「今じゃあいつに何をしても勝てねえ俺は、あいつをからかう事が最後の足掻きなんだ‼︎そして一度でいいから『秋人様』と呼ばせてみてえ‼︎」
「…………」
「おら。勿体振ってねえで教えろよ。」
腕を組み、顎を使ってそう言ってやった。
俺は新とはダチだが、あいつを虐める事も好きなんだ。
あいつの反応はいちいち面白えからな。
「……くくっ……」
「?」
やがて眼鏡の男が何やら笑い始めた
「秋人……だっけ?」
「…お、おう…」
「お前とは気が合いそうだな」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
324 / 617