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話す、話さない
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放課後になって、今回も俺が先に生徒会室に来た。
そしてその後すぐにいっちゃんが入って来て、何故か扉の鍵を閉められた。
えらい険しい顔つきで近付いて来られて少し後ずさりした瞬間、いっちゃんにネクタイ掴まれて体を引き寄せられた。
「ちょ、ちょっと待ってや‼︎」
「待たない。」
俺は今の状況が全く掴めん。
なんで部屋に鍵掛けてしかもなんでいっちゃんネクタイを緩め始める?
全く分からん。まさか朝の事で腹立てちゅうとか?
「朝の事なら謝る‼︎謝るき離れて‼︎」
壁に背をつけてしもうてそのまましゃがみこむ形になった。
いっちゃんは俺を見下ろしながら片手で器用にネクタイを完全に外した。
そしてそのまま今度は俺のネクタイを外し始めた。
綺麗な顔が近くにあって胸がドキドキする。
色気が半端やない。この角度からいっちゃんの鎖骨が見えてムラっとした。
けんど今はそれどころやない。容赦なく俺の制服の前ボタンを外されて腹をゆっくり上へと撫でられた。
「い、いっちゃんっ」
本気出せば突き飛ばす事だって出来るけど、いっちゃんに怪我させたくないし……
いやなんで急にこんな事するが⁈
「君のせいで今日1日授業の内容が全く頭に入って来なかったよ。」
「…っえ?」
低い声が聞こえ、いっちゃんの顔が陰った。
跨がれてズボンのベルトに手を掛けながらカチャカチャと金具が外される音がする。
胸のドキドキが増して変な気分になってきた。
「隠され続けてこっちがモヤモヤするのは嫌なんだ。早くこの変な気持ちを無くしたい。だから君との約束ここで果たさせてもらうよ。」
「え…あの…」
いっちゃんはどこか余裕が無いように見えた。
ベルトを外され、顔を近づけられる。
綺麗な目で見つめられて、俺は抵抗もせんままいっちゃんの唇を受け入れた。
完全にフェロモンにやられた。
「っ……ン…」
キスをされながら、いっちゃんが横腹を撫でながら俺の体に触れてくる。
ムラムラして来て俺も勉強の事なんかすっかり頭の中から飛んだ。
柔らかくてあったかい唇。何度も離れてはくっついてを繰り返す内に、俺はいっちゃんの後頭部に手を回しとった。
「…いっちゃん…」
まさかいっちゃんから誘ってくれるなんてな。
もしかしたらこれが最初で最後かもしれん。
ここは流れのままいただこう。
「ん…」
冷たい舌が入って来て俺のと絡み合う。
相変わらずチュー上手いな。流石やでいっちゃん。
朝思った事がこうもすぐ現実になるとは。
俺はラッキー者や。
後頭部に回した手をゆっくりと下へ落としいっちゃんの襟足をそっと撫でた。
その時丁度唇が離れて口と口の間を唾液の糸が引く。
完全にスイッチ入ってしもうた俺はもう一回チューしようといっちゃんの顔を引き寄せようとした。
そしたら唇に人差し指当てられて一瞬動きがピタリと止まる。
そして聞こえて来たのは冷たい声。
「で。話すの?話さないの?」
「あ」
「話すなら、抱かせてあげるよ。」
「…………」
いっちゃんが言うたその一言で、完全にスイッチがオフに切り替わった。
俺としたことが、条件の事をすっかり忘れてしまっとった。
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