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もう一つ約束
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同じ状況なんて、似ても似つかないと思うけど、こんなにも痛い体験を無理矢理彼にしてしまった事に、また自分を責めたくなる。
日野は動きを止めて心配そうな顔で何度も「なにがごめん?」って聞いてきた。
あんな事をしてしまったなんて言えるはずもない。彼には「なんでもない」と言って返した。
「…続けて」
僕のその言葉を合図に、日野が動きを再開させる。
その後さっきの事を問い詰めてくる様子は無く、顔を覆っていたから、この時の彼の表情は見てなかった。
「…っ……う……」
「はぁっ、っ、は、…ね?声、聞かせてや…」
抜いて入れてを繰り返される合間に、何度か彼はそう言って来たが、僕は頑なに手で口を塞いだ。
僕の体に覆い被さっているのは、僕よりもひと回り大きな体。
身を委ねるには、大き過ぎる体だった。
「……っ⁉︎…ぁ…なっ」
必死に声を抑えていたのに、その手首を掴まれ顔から引き剥がされた。
そしてすぐ日野の顔が落ちてきて、左耳にふぅーっと息を吹きかけられた。
「〜〜ッ…‼︎」
ビクビクと体が震え、頭の中が真っ白になる。
まさか本当に僕は耳が弱いのか?
「いっちゃん顔真っ赤。」
日野は相変わらず楽しそうだった。
「…っ…僕で遊ばないでくれる?…」
「はは…いやぁ〜だって全然集中してくれんきさぁ。」
集中?
「いっちゃん。他の事考え過ぎ。体は気持ちえいって言いゆうのに、顔が気持ちよくないって言いゆうよ?」
「……な…」
にやりと笑った日野はまた強く腰を打ち付けて来た。
その瞬間背中が仰け反り、体の中をビリリとしたものが走った。
天井だけが鮮明に見え、「あ、あ、」と乾いた声を出してしまった。
「あぁやっと見つけた。ここな?いっちゃんの気持ちえいとこ。」
「は、…ぁ…、…あ、」
ゴリゴリと中を擦られる。また体の中を電流のようなものが走る。
「日野…っ……は、っ…日野…」
体験した事もない感覚に襲われ、怖くなる。
重点的に同じ場所ばかり責められ体がビクンと跳ねる。
何度も繰り返し行われるその行為のせいで、声を抑える隙も無くなってしまった。
自分でも分かる。口が開いたまま塞がらず、だらしなく唾液が零れ落ちてる。
揺さぶられる度に、喉の奥から淫らな声が溢れ、そんな僕を見て日野は妖艶に笑っている。
「いい顔。可愛いなぁ。色っぽいなぁ。いっちゃんは。」
「っ、…う、…あ、…あ、…や、め…」
「俺な、本当はいっちゃんに聞きたい事いっぱいあるよ?」
「え、な…あっ……なに…をっ…」
言葉が繋がらない。途切れ途切れの音を出すのに精一杯だった。
射精欲がだんだん大きくなる。もう限界に近い。
さっきから体が痙攣したかのように絶えずビリビリしてる。
結局、何を聞きたいのか…それを彼に聞き返す事は出来なかった。
「いっちゃん。俺の事話す前にもう一つ約束してくれる?」
「…っ…、?…ぁ…う…」
意識が朦朧としてくる中で、日野の声が聞こえてくる。
「俺の事、これ以上嫌いにならんといてな?」
その声は、とても悲しそうな声だった。
「俺も、これ以上好きにならんき。」
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