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番外編【彼氏が不良で困ってます。その4】
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るんるん気分で大崎と一緒に保健室に向かった。
授業サボりたいけど、大崎はクソ真面目だから長い昼休みしか俺の誘いを受けてくれない。
まぁ、昼休みは一時間あるし。
一時間もあれば十分ラブラブ出来る。
「ふんふん〜ふふんふん〜」
いい気分のまま保健室まで辿り着いた。
大崎は相変わらずキョドりながら俺の後ろを付いてきてた。
「お前モジモジすんのやめろよ。そんなしなくても誰も見てねえから。」
「で、でも…誰か見てたら…」
「別にいいじゃねえかよ。だから、見せつけてやればいいんだって。」
「うぅ……」
性格は変わらず小心者。こうやってまともに俺と話せるようになったのもつい最近。
ま。こいつのそういうとこが結構可愛かったりすんだけど。
「んじゃ、入るぞ〜」
扉に手をやり、ガラリと開こうとした時だった。
『っ…ちょ…や、め…っ…』
『やめてじゃねえだろ。こんなにキツく俺を締め付けてるくせに。嫌がってるように聞こえねえんだよ。』
「「⁉︎⁉︎⁉︎」」
中から、聞こえてはいけないものが聞こえ、俺と大崎共々、二人してビクっと体を跳ねらせた。
「渋谷君っ…今の…」
「しっ、静かに…」
慌てだした大崎の口に手をやり、もう一度扉に耳を傾けてみる。
『あ、…っ…なる、み…激し……』
『はっ。腰揺れてんぞ。激しいのがいいんだろ?お前は。』
「「⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎」」
この声は………会長と…副会長…⁉︎
ま、まさか…っ…あいつら本当にデキてたのか⁉︎
………はっ‼︎
やばい。大崎は会長の事が好きだったんだ…
いや今は俺の事が好きだけど。(そうじゃないと困る)
でも、噂でしか耳にしてなかった会長と副会長の恋仲……まさか、本当に付き合ってたなんて……しかもそいつらが昼休み保健室でヤってるなんて俺も大崎も予想してなかった。
「お、大崎…」
きっと、大崎はショックを受けるに決まってる。
ゆっくり大崎の方へと振り向くと、やっぱり大崎は下を向いて手で顔を隠していた。
「大崎…」
肩も震えてて、ズッ、と鼻水をすする音が聞こえた。
「ちょ、泣くなって…おい…」
肩に手を置くと、大崎はびくりと震えた。
俺が保健室に行こうなんて言ったから、好きだった奴のこんな場面を聞かせちまった。
「泣くなよ………俺が居るだろ…」
泣かせるつもりなんて微塵もなかったのに…
「おおs「渋谷君…」」
ごめん。と謝ろうとしたら、大崎が小さく口を開いた。
プルプル震えながら、ゆっくり顔を上げ俺を見る。
そしたら俺は目を丸くしてしまった。
大崎は泣いてなんかいなかった。
「は、鼻血……出ちゃった…」
「……………」
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