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番外編【彼氏が不良で困ってます。その8】
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さて、お昼休みはなんとか回避出来たぞ。
渋谷君の強引なお誘いを回避し続ける。こんな毎日がもう半年近く続いている。
正直、もう疲れた。
あっ、付き合う事に疲れたとかじゃなくて……
渋谷君、誘ってくるの絶対学校にいる時なんだもん……学校では…そういう事は僕、したくない…
でも学校以外では、絶対誘って来ないんだ。
なんでかな?……覚悟決めて僕の家に呼んだ時も全然触って来なかったし。
が、学校プレイが好きとかかな⁉︎
でも……学校では、僕は断り続けてるし……もしかしたら…このままだと学校でもお誘いしてくれなくなってしまうんじゃないのか?
「…大崎……いいのかよ?」
「う、うん…」
だ、だからっ……今日は僕から…僕から誘ってみた‼︎
ちなみにここは学校の…しかも放課後の……と、図書室……
「本に囲まれると俺なんかぞわぞわすんだけど…」
「お、落ち着ける場所ここしかなくてっ」
「………」
放課後の図書室は人気が少ない。
その中でも最も人気が少ない曜日を選んだ。
ラッキーな事に、今日は僕達しか図書室にはいない。鍵も掛けた。先生が入って来ないか心配だけど今日は職員会議がある日だ。
お誘い断り続けて愛想尽かされるのだけは嫌だ‼︎
「じゃ……いいんだな?」
「う、うん…」
頑張る……頑張るぞ……僕だって渋谷君の事が好きなんだ…僕だって…そ、そういう事もしたいと思ってるよ……
「…ん」
大きな本棚に背を付けて、渋谷君の背中に手を回すと唇にチュッ、ってキスをされる。
図書室は静かだ……ドキドキしてる音聞こえてるかな?…
でも、渋谷君もドキドキしてる…
ネクタイが外されて、プツン、プツン、と前ボタンが外されて行く。キスをしながら、渋谷君は何度も「大崎…」って僕の名前を呼んだ。
シャツの隙間から手がするりと服の中に入り込んで来る。
「…っ‼︎」
あわわっ……きゅっ、って乳首…指で抓られた……てゆうか渋谷君の手…冷たい…
「あっ……っ、…」
「大崎、お前も触れよ。」
「⁉︎」
手を掴まれて、同じように渋谷君のシャツの隙間へと手を誘導される。
恐る恐る服の中に手を入れて、渋谷君が僕にしたみたいに僕も渋谷君の乳首をちょん、って触ってみた。
「ンっ」
「⁉︎⁉︎」
渋谷君っ…今ピクってなった…も、もう一回…
「っ、おい…」
⁉︎⁉︎⁉︎あれ…気持ち良くないのかな?…
ギロリと睨みを効かされて手を止めてしまう。
だけど、その後「やめるな」って言われて、渋谷君の反応にビクビクしながら、僕は乳首を撫で続けた。
「…は、…っ…」
「……」
「…あ…ん……」
あれ……渋谷君なんか、息荒くなってきた…
顔も真っ赤だし…さっきからずっと乳首を摘む度にピクン、ピクン、ってしてる。
気持ち良いのかな?…
「は、…お、大崎…」
名前呼ばれた……なんか、なんかゾクゾクする…
「し、渋谷君……」
もっと、触りたい…なんて…言ったら「調子乗るな」って怒られるかな?
「もっと…触れよ…」
「えっ⁉︎」
急に抱き締められ、耳元でそう言われた。
僕と同じくらいの身長の渋谷君…こ、股間に…渋谷君のがあた、当たってる…‼︎
「忍…」
「は、はぃぃ‼︎‼︎‼︎‼︎」
し、下の名前で呼ばれた‼︎忍って呼ばれた‼︎
どうしようっ…ドキドキする…っ…う、嬉しい…
僕も…よ、呼んでみようかな?…
呼んだら…渋谷君も、もっとドキドキしてくれるかな?
「…あ…あらた…」
「………」
に、睨まれたっ⁉︎
「すみません調子乗りました。」
突然真顔になったから、きっと怒ったんだと思って咄嗟に謝る。下の名前で呼ぶのはまだ駄目だったかな…?…
「だから。すぐ謝るのやめろって言ってるだろ。調子乗っていいから。」
「はい…すみません…」
そうだよね。調子乗っていいんだよね……って……
え……調子乗っていい?
「……ちょ、調子乗っていいの?」
「は?…いいって言ってんだろが。」
至近距離でギロリと睨まれる。でも渋谷君は顔が茹でダコみたいに真っ赤で、心臓の音も、さっきよりドキドキと大きくなって聞こえてきた。
「早くしねえと、俺がお前に突っ込むぞ。」
「い、今からさせて頂きますっ‼︎」
股間を握られ、慌てて僕は渋谷君を押し倒した。
見つめ合って、チュッ、とキスをしてからゆっくりと、恐る恐る渋谷君の体に触る。
渋谷君は、怖い。
学校は良くサボってるし、他の学校の生徒と良く喧嘩してるし、強引だし、ちょっとわがままだし……不良で髪の毛は金髪だし…
困らせられる事は日常茶飯事、多々ある。
彼はそう。まるで百獣の王……子ライオンだ。
「ぼ、僕頑張るからっ」
だけど、「まぁ頑張れよ。」って真っ赤になったその強気な顔は、少し可愛いと思えてしまう。
図書室。大好きな本に囲まれて、大好きな人と肌を重ねる。
鼻血、出ちゃったけど……僕、頑張ったよ。
次の日、いつも通り渋谷君と教室でお昼ご飯を食べている時の事だった。
「わっ、今日はお弁当なんだね‼︎」
いつもはコンビニのおにぎりとかなのに、今日の渋谷君は真新しいお弁当箱を鞄から出してきたから、珍しい‼︎と思ってお弁当箱を覗き込んでみた。
「ダチがお祝いに。って作ってくれたんだよ。」
「お祝い?渋谷君何か良いことでもあったの?」
「まあ。うん。」
お祝いってなんだろうって不思議に思ってたら、渋谷君はパカリとお弁当箱の蓋を開けた。
「………」
そして僕は言葉を失うと共に、顔が一気に熱くなるのが分かった。
「めでたい日は赤飯だ。って秋人が作ってくれたんだ。」
「……………」
お弁当箱の中身は、お赤飯だった。
【彼氏が不良で困ってます。終】
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