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愛ある拷問
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「なぁ、これもイイだろ?」
「〜〜ッ‼︎」
「足の付け根とかさ……すっげえエロい」
「ンンッ‼︎フッンンッ‼︎」
「はいはい、ちゃんと一枚一枚見せてやるから」
「……っ‼︎」
挑発するかのように眼鏡はそう言いった。
その言葉に、更に俺の顔はオーバーヒートする。
右手で腕を押さえつけられて、足で下半身全部の動き封じられて、それでも暴れる俺を他所に、眼鏡はニタニタした顔で携帯の画面を何度も切り替え、その度俺に見せてくる。
多分、今の俺はこれまで生きてきた中で一番赤面してる。
「まさかこんな写真俺が持ってるなんて思わなかったよな?」
「〜〜ッ‼︎」
また眼鏡は画面をスライドさせ、別の写真を見せてきた。
「赤メガネも中々いい腕してんじゃん」
「‼︎‼︎‼︎」
画面に写っていたのは、あの着せ替えリレーでセーラー服と機関銃を手にし、グラウンドを全力疾走する俺の姿。
スカートから覗く肌色の面積が尋常じゃないその写真。本人が見れば恥ずかしくなるのなんて当然だ。
「あとこれもイイな」
「‼︎‼︎」
次に見せられた写真も俺のメンタルを攻撃するには十分過ぎるものだった。
「前屈みになった時に見える胸元も最高にエロいな」
「ンヘッ‼︎(てめっ‼︎)」
それは、着せ替えリレーでゴールした後、セーラー服のまま待機場所で疲れ果て、前屈みになる俺の写真。
「ンンッ‼︎ンンンンッ‼︎」
俺の黒歴史となったあの時の写真を楽しそうに眺める眼鏡に対し、てめえいい加減にしろ‼︎と叫んでやりたいが、ガムテープで口塞がれてるから言ってやれない。
てか、なんでそんな写真をこいつが待ってんだ⁉︎てかなんで部長さんも眼鏡にこんな写真送ってんだよ‼︎‼︎
「送れ。って言ったんだよ」
「??」
「赤メガネの奴、お前のイイ写真結構撮ってたみたいだったから」
「……………」
テレパシーか。とでも言いたくなった。
眼鏡は、なんでそんな写真を持ってるんだ?という俺の疑問を感じ取り、その理由を丁寧に教えて下さいました。
いや下さいましたじゃねえよ。
「しかしまぁ、今更だけどお前よくこんなカッコでリレーに出れたな」
自分でもそう思ってる。思ってるから傷口に塩塗らないでくれ頼む…
「どう?自分の恥ずかしい写真見せられて」
「……っ」
どうって……最悪に決まってんだろ…
「話す気になった?」
「………?」 は?
「お前、何か口実あった方が隠してる事話しやすいだろうと思って」
な、なんだそれっ‼︎口実だと⁉︎
じゃあ、この写真使って俺を辱しめて、『全部話すからこれ以上はやめろ』とでも言うと思ったのか?
「新?」
「………っ…」
あざとく眼鏡は首を傾げる。
が、俺はそっぽを向いて返した。
「話す?話すなら首縦に振って。話さないなら…」
「…………」
なんだよ。俺がそう簡単に首縦に振るとでも思ってんのか?
「新……」
「…………」
誰が……こんな事で……
しかも、話す内容だってくだらねえ事なのに…
「…………」
「………………」
シン、とその場が静まり返る。眼鏡はしばらく俺を見下ろしたままで、やがて痺れを切らしたのか、大きなため息をひとつ吐いて、完全パーフェクトな棒読みでこう言った。
「あー、けど俺やっぱ自分で撮ったお前の写真が好みだわ」
そして、また画面をスライドさせる。
「#△@★&¥%☆っ⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎」
その写真を見た時、言葉にならない言葉が口から零れた。まぁ、口塞がれてるから言葉にならねえのは当たり前だけど。
「お前のケツとかさ、ドロドロになっててやらしー」
「っ‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎」
あと、この時本気で眼鏡に殺意が湧いた。
眼鏡が最後に見せてきたのは、更衣室でこいつに後ろから覆い被さられ、壁に手をつき眼鏡に素股をされる俺の後ろ姿。
「現像して部屋に飾ろうかな」
「ンンッ‼︎ンンンンンッ‼︎‼︎‼︎‼︎」
「ははっ、んな怒るなよ。冗談だって」
あろう事か、あの時撮られた写真をこんな時に見せられるとは。
「ま、お前の返事次第だけど…」
「……っ……」
「で。どうする?そろそろ話したくなっただろ?これ以上恥ずかしい事になりたくねえよな?」
まじでこいつ悪魔だ。
「なんで最近機嫌悪かったのか……話してくれるよな?お前が俺に話しにくい事だって、どんな小さな事だって、話すしかないよな?」
こんなやり方で聞き出す奴なんてこの世に居るのか?…
まさか、精神的ダメージを与えてくるとは………
「……っ……」
首を、ゆっくりと縦に振る。
「………いい子」
コクンと頷くと、眼鏡はにこりと笑って俺の頭を撫でてきた。
もう俺は恥ずかし過ぎて涙目だし、顔も恐らくは真っ赤で、眼鏡に文句言ってやりたい事だっていっぱいあるのに……
「ガムテープ、今外すから」
「………っ」
口からゆっくりと剥がされるガムテープ。
少し痛くて目を閉じてしまった。
「ひどい事してごめんな」
「………っ……本当だよ……」
眼鏡が、微笑みながらそんな事言ってくるから、怒鳴ってやろうと思ってたのに、思いの外声は小さくなってしまった。
「てめえ……まじで最悪………」
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