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ないものねだり
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「っ??あ、ぁっ……はあッ、あ」
もっと、もっと……もっと酷くしてほしい。
自分の声が部屋の中いっぱいに響き渡る。
もっと俺を乱してほしい。
「噛んでも、いい?……っ……は……」
「んぅ、くっ……」
中を突きながら、眼鏡が耳元で囁く。
それだけでぞくりと体が震えて、頭ん中と全身が熱くなって、溶けてしまいそうになる。
「いっ……」
眼鏡の手が頬に添えられ、その瞬間 首に痛みが走る。痛くて、苦しくて、それでも気持ち良くて、ポタリポタリと蜜が溢れる。
「はーーっ、は、あ……っ……」
「もう一回……」
「つっ??」
今度は反対の首元に痛み。
揺さぶられながら、噛みつかれて、痛いのに、こんなに気持ち良いだなんて。
少し汗をかいたお互いの肌と肌が触れ合う。
擦れる度に、ぞくぞくしてたまらなかった。
きゅっと目を閉じると、眼鏡の指が口の中に入ってくる。舌を掴まれ、指で口の中を犯されて、唾液が口角からこぼれ落ちる。
「はっ……ふ、ふぅ、んっーーーっ??」
ぶるりと体が震えた。
奥を突かれながら、快楽を外へと放った俺を見て、眼鏡は一度口の中から指を抜き、体を起こした。
「上に乗って……」
そう言われ、それに従う。
ゆっくりと眼鏡の上に跨り、反り上がる眼鏡のそれを再び自分の中へと挿入させる。
見下ろしてみると、眼鏡はうっとりとした表情で、そしてどこか嬉しそうな目をして俺を見上げていた。
「自分で動く?それとも……」
「っ……俺が動くだけじゃ、お前満足しねえだろ……」
「はは、んな事ないよ」
こいつが笑うだなんて、気色悪い。
何が面白いのか全く分からないけど、眼鏡は本当にいつになく嬉しそうに笑った。
眼鏡の首に掛けられた、俺がこいつにプレゼントしたネックレスがキラリと光った。
「新?」
「………」
そして、眼鏡が首を傾げると、耳に付けられた真っ黒いピアスも、ネックレスと同じように、部屋に入る僅かな光りに反射してキラキラと光る。
「……きれいだ……」
「………え?」
眼鏡の体は本当に綺麗で、真っ黒い髪も、真っ黒い目も、唇も、声も、喋り方も、いつもはムカつくけど、どうしてなのか………物凄く綺麗だと思えてしまった。
「お前が羨ましい……」
「…………」
無い物ねだりなんて、らしくないけど、少しくらいお前に勝る何かがほしかった。なんて………
「新……」
「っ?」
急に眼鏡が上半身を起こし、顔を近付けてくる。
ちゅ、とピアスを付けた耳にキスをされ、コツンと額と額がくっつく。
「お前だって、綺麗だよ」
「??………」
目を閉じながら微笑むこいつが言ったその言葉。
「……っ……お前……な……」
「ん……?」
駄目だ。泣いてたまるか。絶対泣くもんか。
こんな事言われたくらいで、死ぬ程嬉しくてたまらないなんて、そんな理由で泣いてたまるか……
「新も噛んでいいよ」
「へ…………」
手を掴まれ、眼鏡の首に誘導される。
突然の眼鏡が言った言葉にキョトンとすると、眼鏡はいつもの意地悪な顔をして笑った。
「俺の体にも……痕付けてよ」
「な……」
「お前も、俺がお前のものだって印、ちゃんと付けて」
「…………っ……」
どくん、と鼓動が高鳴る。
俺なんかが、こいつの体に傷なんて付けていい訳ないのに。
「……お前だからいいんだよ」
「…………………」
また、心を見透かされる。
「な?……噛んで……」
この胸の高鳴りは一体なんなんだろう。
俺はこいつの事、全部独占してもいいのだろうか。
「っ、……」
戸惑いながらも、眼鏡の首に歯を立てて、少し強く力を込めて、噛みつく。
「もっと強く……」
「ふ、っ……」
「……っ、そう……もっと……」
こいつがいつもしてるみたいに、もっと痛く、もっと強く、もっと深く、痕が残る様に。
「新…………」
「んう??」
俺が眼鏡の首に噛み付いていると、眼鏡が腰を突き上げる。
しがみ付いて、何度も眼鏡の体に俺の痕を付けながら、そして深く繋がる。
抱き合いながら、俺は眼鏡の、眼鏡は俺の体のあちこちにキスよりも、もっと深い痕を残して。
「つ……ん……うぅ、んう……」
「は……っ…新……」
独占したい。されたい。
俺だけを見ていてほしい。お前だけを見ていたい。
頭の中がぐちゃぐちゃで、真っ白に溶けて。
俺の全部が、こいつの色に染まっていく。
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