アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
扉の向こう側
-
カーテンを締め切り、鍵がかけられた生徒会室。
見慣れた場所なのに檻のように思えてしまう。
「ふぇんふぁい…」
「っ…は、ぁっ……」
「ぷは……声抑えてて下さいよ。誰か来ちゃいます」
椅子に縛り付けられて、一体どれくらい経っただろう。
僕の下肢に顔を埋めながら水田くんは舌で弄ぶ。
学校でまで、こんな事をされて逆らえないとか……
「…っ…はっ……う……」
もしも誰かに見られたら。日野に知られたら…。
僕は何のためにこんな事をしているんだ。
「ふふ…人ってどうしてこう気持ちいい事には素直に反応しちゃうんでしょうね」
口が離れ、人差し指でなぞられる。
まるでおもちゃを与えられた子供みたいな顔で扱われ屈辱的な思いが溢れる。
「月島先輩って、こっち側でもあるんですよね?ボク知ってますよ。ずっと先輩の事見てきたんですから」
「っ、な……」
ズボンを下ろした水田くんが僕の上に跨る。
その時丁度、この時間の授業終了のチャイムが鳴った。
「あーあ、授業終わっちゃった……結局先輩をイカせれなかったなぁ」
「水田く…」
「10分で出来るかな……」
腰を浮かせ、後ろに僕のものを当てる水田くんが何をしようとしているのか分かると、体が震えた。
「っ…いい加減に」
「先輩、動かないでください」
身をよじると顔を思い切り掴まれる。
完全にその気であると目を見るだけで分かった。
「……あと、二人きりの時は下の名前で呼んでって、言いましたよね?」
ニタリと笑みをこぼした瞬間、水田くんの全体重が僕にかかる。
「っ‼︎……」
「あっ……あ、イイ……先輩が、入ってくるっ」
温かくてきつくて、締め付けられながら中に引き寄せられる。
目の前がチカチカして、指先に力が入った。
「はぁっ、はあっ、先輩……ボクの中気持ち良いでしょう?」
「……っ、は、…あ」
「ほら、先輩のだってこんなにおっきくなった……あっ、あ…っ、どうしようっ先輩のがボクの中に」
大きく体を上下させ、僕の上で腰を振る水田くんに対し、精一杯抵抗をしようと足掻く僕。
起こっている事態から目を背けたくて天井を見上げるが、無理やり襲いかかってくる快楽からは逃れられなかった。
「っ、先輩……ボクを見て……月島、先輩っ」
頬を掴まれ、水田くんの顔がすぐ近くにくる。
欲情にまみれた彼の目には自分の姿が映り込んでいた。
「キスしましょう……ね?先輩……舌出して」
「……くっ……」
「ほら、ほら、早く……口閉じちゃ駄目ですって」
冗談じゃない……僕は君のおもちゃじゃない。
「……ボクの言う事聞けないんですか?」
何度も聞いてきた脅し文句。
だけどそれも許してしまうと、僕は自分の気持ちを何一つ守れなくなってしまう。
絶対に嫌だと、頑なに口を閉じた。
「…………月島先輩」
その時、生徒会室の扉が開けられようとする音が聞こえた。
「っ‼︎」
「………………」
体の動きを停止させ、水田くんはゆっくりと視線を入り口へと向ける。
ガチャガチャと扉を開こうとしているそこには一つの影が。
「……こんな時に、一体誰でしょうね」
冷静な水田くんに対し、僕は動揺を隠せない。
心臓の音が跳ね上がり、額からは嫌な汗が流れる。
……扉の向こう側に居るのは誰?
新?……大崎……それとも…………
「んー……鍵閉まっちゅうって事は、ここにおらんって事よなぁ」
…………日野だ……
「教室にもおらんし、てっきりここやと思うたのに」
日野の声がする。頭の中が真っ白になる。
どうしてここに……駄目だ……今日野に見られたら
「……ちっと待ちよったら来るかなぁ」
扉に凭れかかる音が聞こえる。
また心臓が跳ね上がる。
「馬鹿な人ですね……先輩はここに居るのに」
早く向こうに行って……お願い……お願いだから……
「動きますよ……」
「‼︎……」
「……ぁ‼︎……先輩っ…本当に声出せなくなりましたね……っ、ふふ…良いですよぉ…ボク中に出して下さい……」
耳元で静かに囁く水田くんの言葉は、僕の思いを容赦なく切り付け、踏み躙り、抑え込む。
「っ、ぁ……ぅ、ぁ……」
「せんぱい……声出てますってば」
こんな、こんなのあんまりだ。
聞かせようとしているのは君だ。
僕から全て奪おうとしているのは君だ。
「…泣かないで下さいよ先輩…ボクがいます……ボクで先輩をいっぱいにしてあげますから……」
「……っ……ぅ……ぁ」
日野の声が微かに聞こえる。
「声抑えてあげますね。聞かれたくないでしょう?……日野先輩に」
手の平で視界を塞がれ、唇が重なる。
絶え間無く続く快楽と絶望の中、自然と涙が流れた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
591 / 617