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新しい扉
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「……で、なにこれ」
眼鏡の弱点と言えば、苦いものだ‼︎
「お前ってこういうプレイしたかったの?」
「馬鹿言ってんじゃねえぞ」
ご親切に眼鏡を教室まで迎えに行ってやった。
メガネかけてねぇこいつの周りには人集りが出来上がっていた。
案の定、クラスの女子に言い寄られてたみたいだが、そんなのお構い無しに俺はこいつを連れ出した。
俺んちには母さん居たから、今日はそのまま眼鏡の家に来た。
そこでまず俺がした事といえば……
「……あのさ、言ってくれればしてやったのに」
「だから違えよ‼︎」
そう、俺は隙を見てこいつの手首をネクタイで縛り、ベッドに繋いでやった‼︎
「ふっ、くそ眼鏡が。いよいよ年貢の納め時だな」
かーっ‼︎全く無様だぜ。
ちなみにネクタイは解けない様に三重に結んでやったぜ。
身動きも取れまい。ざまぁみろ眼鏡ー!
「手首痛いんだけど」
「お前だっていつも俺にしてくるだろ」
「ここまで痛くしてないと思うんだけど……」
シャラップ‼︎
そんなシュンとした声で言ったって解かねえぞ‼︎
これからお前を泣かしてやるんだからな。
泣いてみっともなく俺に縋り付いて来いや‼︎
「眼鏡、喉乾いただろ?」
「別に乾いてな」
「乾いてるだろ⁉︎」
「……うん」
ふはははははっ‼︎ この状況で逆らう事は許さない‼︎
「ったく、しょうがねぇなぁ〜」
この時の為に今日学校で買っておいた缶コーヒー。
プルタブに指をかけるとなんだかゾクゾクしちまったぜ。
缶を開けると、ふわりとコーヒーの香りが。
その香りに気付いたのか、眼鏡の表情が変わる。
「っ、」
「なーっはっはっ‼︎馬鹿め‼︎逃げられると思うなよ‼︎」
足掻き始める眼鏡に、缶コーヒーを片手に迫る。
物凄い顔で睨まれているが大丈夫だ。
所詮こいつは今俺の事は見えてない。
「ちょ…」
「観念しろよ。俺が飲ませてやるからよ」
缶コーヒーを口元に近付けると、眼鏡は唇を固く閉じて顔を背ける。
顔が真っ青だ。本当にコーヒーが苦手らしい。
「おい、口開けって」
「……っ…」
あ……これ、結構やばいかも……
「新っ」
「……っ」
うわ、な、なんだこれ……ちょっと楽しい…かも……
「め、眼鏡……口開けろって」
「…………」
何度試してみても眼鏡は頑なに口を閉じてコーヒーを飲もうとしない。
なんか無理やりしてるみたいで可哀想…かもしれねえけど、いやいや俺はいつもこいつに良い様にされてんだ。
諦めてたまるか。
「新、いい加減に……」
缶コーヒーに口をつけてコーヒーを口ん中に含む。
眼鏡の顔面を両手でガード。これで絶対こいつは逃げられない。
「ちょ、んっ」
飲まないなら、無理やりにでも飲ませるまでだ。
「……っ、……」
肩に力が入ってた眼鏡の口にそのままコーヒーを流し込む。
すげえ、めっちゃ嫌そうな顔してる。
眉毛吊り上げて、飲み込むの我慢してる。
「ん、くっ……」
少しだけ顎を上げるように、顔の角度を変えてみる。
そうするとようやく眼鏡はコーヒーを飲み込んだようだ。
「はっ、ど、どうだ‼︎」
口を離し、口角からこぼれたコーヒーを拭いながら眼鏡を見下ろす。
「っ、……にっが……」
ふぁーっ‼︎気持ちいい‼︎なんだこれ‼︎
眼鏡がすっげえ顔してる‼︎見た事ねぇ顔してる‼︎
「ほんと最悪…」
これは、まじで眼鏡泣かせれるんじゃね?
「喉痛え……イガイガする」
「我慢しろ。まだ残ってんだぞ」
「まさかそれ全部俺に飲ませる気?」
「そうだよ」
そう答えると眼鏡の目が死んだ。
尚もネクタイ解こうとしてるようだが、そうはさせねえ。
「落ち着け、ちゃんと話し合おう」
「動くな。観念しろ」
「俺を殺す気か」
「コーヒーくらいで死なねえよ」
「待っ、んっ」
もう一度眼鏡に口移しでコーヒーを飲ませる。
目を開けてチラリと視線を下に落としてみると、眼鏡は拳を強く握り締めてた。
「っ、おいほんとに無理なんだって」
コーヒー1つで、こんなにも眼鏡を追い詰める事が出来たなんて。
俺は今まで何をしてたんだ。
「ど、どうしよ…」
「……なにが?」
眼鏡がなんでいっつも俺が嫌がる事平気でしてくるのか分かんなかったけど、なんか……今ちょっと分かったかも。
「な、なんか……目覚めそう…」
「は?」
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