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「んぅっ…ん、んん‼︎」
舌を絡め取られ、ヂュ、と吸い上げるこいつのキスに全身の力を奪われて、思考をも混乱させられる。
頭の中が真っ白に溶けてしまいそうになるくらいに、ねっとりと、濃厚なキス。
「新…」
唇を離されると、いやらしく唾液の糸が引く。
酸素を目一杯吸い込む俺を見下ろしながら、眼鏡野郎はニタリと笑い冷たい手が服の中へと入ってきた。
「はっ⁉︎ な、なにしてんだよっ」
「んー、乳首触ってる」
胸に到達し、乳首を探し当てられる。抓まれた瞬間背筋がゾワリと震えた。
「てめっ…俺は女じゃねえっ‼︎ やめろっ…うあっ」
バタバタと足をばたつかせて必死に抵抗するが、足でがっちりと固められてすぐ動けなくなった。
「ふざけ…ん、なぁ…あっ」
嫌がる俺なんてお構いなしに眼鏡野郎は楽しげに乳首をクリクリとこね始める。
指先で扱われ、強く引っ張られたり弾かれたりされる内に、体の熱がだんだんと上昇していく。
「…乳首勃ってる」
「黙れっ…てめ、が…うぁっ」
体がビクビクする。次第に湧き上がってくる快楽が怖くなる。
「ん? 誰が?」
「っ、く、そ…んの眼鏡っ…」
ガクガクと震える体を必死に堪えようとするが、初めて味わうその感覚に体は素直に反応していく。
乳首触られて感じるとか…絶対にありえねえ…こんなのおかしいに決まってる。
「ほんと、口悪いよね」
スッと離れていく手にホッとするも束の間。眼鏡野郎は俺のズボンのベルトに手を掛けてきた。
「お、おい…なにしてんだよ…」
俺の顔がサァっと青ざめていく。
こいつの次の行動を読み取った俺はまた足をばたつかせた。
「知ってると思うけど、俺、先輩」
「だから……なんだよ」
警戒する俺の顔を見てふっと真っ黒い笑みを見せる。
「だから、まずは敬語使おうな?」
そして眼鏡野郎が笑うと同時に、下着の中に手が侵入してきた。大きな手で性器を掴まれドッと心臓が跳ねる。
「な、やめっ」
「もう勃ってる。気持ちいいんだろ?」
「ちがっ…ひ、…」
シャツをたくし上げられ、乳首に吸い付かれる。必死に引き剥がそうと抵抗するが、力が抜けてどうにもならない。
チュ、っとわざとらしく音を立てながら胸を吸われ、更には性器を上下に擦られ卑猥な音が頭の中に溢れる。
こんな場所で…こんな事を…男に……
「あ、あっ…いや、だ…も、やめ…」
「もう限界? お仕置きはこれからだよ」
ほんとにこいつは頭可笑しいんじゃねえのか?
俺は男だぞ…っ
こんなことして許される訳ねぇっ
「新……」
「痛ってえ‼︎」
突然の痛みに俺は顔を横に振る。
目の前がチカチカして、痛みに耐えながらゆっくりと視線を落とすと左胸に噛み付く眼鏡野郎とバチリと目が合う。
「へぇ…お前痛いに感じるんだ」
真っ黒なこいつの笑顔はまさに悪魔だ。
こうも人間って裏表あるのかよと涙を堪え、俺は一つの確信を得る。
こいつは人間じゃない。
「ま、満足したならもういいだろっ…やめろよっ」
「やめる? こんなグショグショなのに?」
「あ、ぅ…っや、やだって…」
「言ったよな? 敬語……使って?」
甘い声で囁きながら、耳の中に舌を入れられ中を侵される。鼓膜に響く水音にビクビクと体が痙攣する。
もう訳が分からなくなって、こんなの嫌なのに、早くイキたくてたまらなくて……
「ほら……早く言えよ」
くそっ……いつか…いつかこいつを殺してやるっ…
「…お、お願い…っ…します…」
「成海。成海先輩」
まだ足りない。そう目で訴えるこの眼鏡悪魔。
「お願い、します…っ」
俺は絶対にこいつを許さない。
「成海…先輩…」
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